日経平均は大幅高で3日続伸、米株高を素直に材料視した展開に
19日の米国株式市場は大幅反発。ダウ平均は522.09ドル高(+1.26%)の42025.19ドル、ナスダックは440.68ポイント高(+2.51%)の18013.98、S&P500は95.38ポイント高(+1.70%)の5713.64で取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が4カ月ぶり低水準となり労働市場の減速懸念が後退し、寄り付き後、上昇。さらに、連邦公開市場委員会(FOMC)の大幅利下げが奏功し経済がそれほど落ち込まずソフトランディングにとどまるとの期待感も強まり、続伸した。ハイテクも強く相場を支援し、終盤にかけて上げ幅を拡大し、終了。
米国株の大幅反発を材料に東京市場は買い優勢で取引を開始した。米ハイテク株の上昇を受けて、東京エレクトロン<8035>など半導体株の上げが目立ち、日経平均は37700円台でスタートし、38000円台手前まで上げ幅を拡大。25日移動平均線(37450円水準)及び200日移動平均線(37620円水準)を上回った状態で前場の取引を終えた。
日経平均採用銘柄では、東京エレクトロンのほか、ソシオネクスト<6526>、レーザーテック<6920>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体株の多くが買われた。
また、黒鉛電極の販売価格引き上げ発表を受けて、レゾナック・ホールディングス<4004>が買われたほか、東海カーボン<5301>にも思惑的な買いが向かった。このほか、川崎重工<7012>、村田製作<6981>、太陽誘電<6976>、古河電工<5801>、SUMCO<3436>、電通グループ<4324>などが上昇した。
一方、京成電鉄<9009>、小田急電鉄<9007>、東武鉄道<9001>など私鉄株が総じて軟調だったほか、イオン<8267>、丸井グループ<8252>、Jフロント<3086>など小売関連も安い。このほか、ZOZO<3092>、住友ファーマ<4506>、協和キリン<4151>などが下落した。
業種別では、石油・石炭製品、電気機器、非鉄金属、ガラス・土石製品、銀行業などが上昇した一方、陸運業、電気・ガス業の2セクターのみ下落した。
ランチタイムの為替は1ドル142円50銭水準で推移している。11時40分時点では、開催されている日本銀行の金融政策決定会合の結果は伝わっていないが、市場コンセンサスは「金融政策の現状維持」のため発表後、為替市場、株式市場の動きは限定的と考える。市場の関心は15時30分からの植田和男日銀総裁の記者会見に向かっており、後場の東京市場は目立った動きはないだろう。日経平均は高値圏でのもみ合いとなりそうだ。
<NH>
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