トランプ政権による政策期待の買いが続くなかで短期的な過熱感が警戒され、利益確定の売りが優勢となった。景気見通し改善や利下げ観測の緩和を背景とした米長期金利の上昇も重荷となった。また、翌日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることも持ち高調整に向かわせたようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の39260円。円相場は1ドル154円50銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時3万9000円まで売られる場面もみられたが、同水準に位置する25日線が支持線として意識されやすい。米国市場は下落したとはいえ、VIX指数は低下していることでリスク選好に向かわせやすく、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。
また、トランプ次期大統領が、対中強硬派として知られる共和党議員2人を国務長官と国家安保補佐官に起用する構えと報じられるなか、米中関係の緊張が高まる可能性がある点は警戒される。ただし、12日の米国市場ではエヌビディアが3日ぶりに反発しており、リバランスの動きが意識されそうだ。国内では東エレク<8035>が2025年3月期予想の上方修正を発表した。弱い値動きが続いている東エレクがリバウンドを強めてくるようだと、他の半導体株への支援材料になるだろう。
米国同様、東京市場においても足もとで強い値動きが続いていた銘柄に対しては利食いが入りやすいところである。ただし、強いトレンドを継続している銘柄などにおいては、押し目を狙う動きもあるだろう。そのほか、トランプ・トレードで勢いづいている仮想通貨関連銘柄においては、いったん持ち高調整に向かわせそうだ。なお、昨夕の決算では、東エレクのほか、レゾナックHD<4004>、ホシザキ<6465>、東和薬品<
4553>、岩谷産<8088>、芝浦機<6104>、ブロドリーフ<3673>、新日本製薬<4931>、名村造船<7014>、富士製薬<4554>、日本化<4092>などが注目される。
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