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2024/03/25 - rakumo(4060) の関連ニュース。*16:07JST サイオス Research Memo(7):SaaS・サブスク事業に引き続き注力しつつ、新たな取り組みも強化(1)■今後の見通し2. 成長戦略サイオス<3744>は2024年12月期の成長戦略として、(1) SaaS・サブスク事業への継続投資、(2) APIソリューション事業の拡大、(3) 生成AIによる事業強化の3点を重点施策として掲げ、取り組む方針だ。(1) SaaS・サブスク事業への継続投資成長性の高いSaaS・サブスク事業を育成することで、持続的な成長を可能とする収益基盤の確立を目指して

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サイオス Research Memo(7):SaaS・サブスク事業に引き続き注力しつつ、新たな取り組みも強化(1)

配信元:フィスコ
投稿:2024/03/25 16:07
*16:07JST サイオス Research Memo(7):SaaS・サブスク事業に引き続き注力しつつ、新たな取り組みも強化(1) ■今後の見通し

2. 成長戦略
サイオス<3744>は2024年12月期の成長戦略として、(1) SaaS・サブスク事業への継続投資、(2) APIソリューション事業の拡大、(3) 生成AIによる事業強化の3点を重点施策として掲げ、取り組む方針だ。

(1) SaaS・サブスク事業への継続投資
成長性の高いSaaS・サブスク事業を育成することで、持続的な成長を可能とする収益基盤の確立を目指している。具体的には、既に収益化している「Gluegentシリーズ」のほか、HR Tech領域で「YourDesk」、Med Tech領域で「INDIGO NOTE」などの育成に取り組んでいる。「LifeKeeper」についても収益の安定化を図るべく、サブスクリプション販売を国内外で強化していく。

a) 「Gluegentシリーズ」
製品開発及びマーケティング強化に取り組んできた効果で新規顧客の獲得が進み、順調に成長が続いている。同シリーズのなかでも注力している「Gluegent Flow」及び「Gluegent Gate」の合計ARR※の推移を見ると、2023年12月は前年同月比18.2%増(うちFlowが22.2%増、Gateが16.7%増)と両製品ともに2ケタ増となった。2019年12月以降の4年間のCAGR(年平均成長率)は20.9%となっており、競合するエイトレッド<3969>やrakumo<4060>、HENNGE<4475>などほかのSaaS企業と比較しても遜色のないCAGRとなっている。ただ、競合企業の売上高が同社より1ケタ大きいことを考慮し、より高い成長率を目指す考えだ。

※ARR(Annual Recurring Revenue)=月末におけるMRR(サブスクリプション契約等に基づき毎月繰り返し得られる収益の月間合計)×12ヶ月。


ARRの拡大に向けて、新規顧客獲得及び既存顧客へのアップセル施策と解約率の抑止策が重要となる。「Gluegent Flow」ではGoogle Workspaceに加え、Microsoft365との連携機能を強化することでユーザーの業務効率化を実現し、新規顧客の獲得につなげている。解約抑止策としては、カスタマーサクセス体制を強化し顧客満足度の向上を図るため、ニーズの多い基幹システムとの連携作業に関するサポートや、レクチャー会等を通じた顧客のフォローアップを推進していく。「Gluegent Flow」に関しては、IT製品の国内最大級のレビューサイトであるITreviewが2024年1月に発表した「ITreview Grid Award 2024 Winter」のワークフローシステム部門において、顧客満足度の高い製品として3年連続で「High Performer」を受賞し殿堂入りを果たしたほか、その他のSaaS比較サイトにおいても高い評価を獲得している。連携機能が充実していることや使い勝手の良いUI/UX設計、タスク管理が容易な点が評価されている。

「Gluegent Gate」は、ゼロトラスト※時代における情報セキュリティ対策の重要性が高まるなか、シングルサインオンによる最適なアクセス管理システムとして2011年のサービス提供開始以降、累計導入実績が25万ユーザーを超えるなど順調に拡大している。2023年11月には新たに「統合ID管理」機能の提供を開始した。同機能により、シングルサインオンやアクセス制御に加えて、オンプレミス及びクラウド上のさまざまなシステムやサービスにおいて、IDをグループ企業のほか取引先も含めて統合的に管理することが可能である。IDの追加や削除、編集が必要な際に行う各システムや各拠点での手作業による操作が不要となり、ID情報の正確性を維持しながらID及びIDに関わるログを一元的に管理することができる。「Gluegent Gate」に関してはパートナーシップも強化しながら、中堅企業や大企業の新規顧客開拓に注力していく。解約抑止策としては導入前のコンサルティングから導入後の課題に対するサポートまで、継続的に顧客を支援できるカスタマーサクセス体制の構築を進めていく。

※社内外のネットワーク環境における従来の「境界」の概念を捨て去り、守るべき情報資産にアクセスするものはすべて信用せずにその安全性を検証することで情報資産への脅威を防ぐという、セキュリティの新しい考え方。


b) HR Tech
2022年から提供開始したオフィスのフリーアドレス座席管理システム「YourDesk」の拡販に注力している。「YourDesk」はマルチデバイスに対応しており、社員の出社状況や座席位置の可視化、ランダム座席決定機能により座席の固定化を防ぎ社員同士のコミュニケーションの活性化を図るという効果も期待できる。機能強化によって利便性向上を図りながら順調に契約数を伸ばしており、「ITreview Grid Award 2024 Winter」では2期連続で顧客満足度と認知度の高い製品として「LEADER」の表彰を受けた。口コミ情報では、座席予約の容易さ操作性の高さ、料金などで良い評価を獲得している。今後もユーザーの要望を収集しながら機能向上に取り組む方針で、デジタルマーケティング等による認知度向上により顧客開拓を進めていく。2023年12月期の売上高はまだ小さいものの前期比464.9%増と拡大を見せており、2024年12月期もさらなる伸長を目指す。

c) Med Tech
精神科病院向けに特化したクラウド型電子カルテサービス「INDIGO NOTE」の開発・育成に取り組んでいる。競合品との差別化を図るべく、現在は従来の電子カルテとは異なる次世代システムとしての機能を持つVersion2.0の開発を進めている。

厚生労働省の「医療施設調査(2022年)」※によると、国内の精神科病院は2022年時点で1,056施設、一般病院の精神科は1,800施設、診療所も含めると合計7,000施設以上ある。2020年時点での電子カルテの普及率は、一般病院(精神科病院除く)で57.2%、一般診療所で49.9%、400床以上の大規模病院では90%を超えている。一方、精神科病院は一般診療科と比較して入力情報が多岐にわたることもあり、普及が遅れているようだ。ただ、政府も医療DXを推進するなか、クラウド型電子カルテシステムの普及が進む可能性は高い。

※厚生労働省「令和4(2022)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」及び厚生労働省「電子カルテシステム等の普及状況の推移」より抜粋。


精神科病院向け電子カルテサービス市場には10社程度が参入しており、業界トップの(株)レスコは精神科病院向けのパッケージ品「Alpha」を221施設に、精神科クリニック向けクラウド型サービス「Warokuクリニックカルテ」を113施設にそれぞれ導入しているほか、精神科病院向けクラウド型サービス「Warokuホスピタルカルテ」を2022年2月にリリースしている。「INDIGO NOTE」は後発となるものの普及率はまだ高くないため、差別化できるサービスの開発により一定のシェアを獲得できる可能性は高いと弊社では見ており、今後の開発動向が注目される。

d) 「LifeKeeper」のサブスクリプション強化
同社の主力製品として、顧客企業における情報システムのクラウドシフトが進むなかで、サブスクリプション契約での販売を強化していく。海外市場におけるサブスクリプション売上高は、2023年12月期で前期比22.6%増、2019年12月期以降のCAGRは55.8%と2ケタ成長が続いており、着実に安定収益基盤となりつつある。また、国内でも今後はサブスクリプション販売に注力していく方針だ。機能面では、顧客が自身の契約内容やオプション情報を簡単に確認できる「マイページ」を開発、提供を開始したほか、クラウド環境に対応した機能強化、利便性向上を目的とした開発を継続的に進めていく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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配信元: フィスコ

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