東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、ゴム製品を除く32業種が下落。機械、電機機器、医薬品、精密機器、繊維製品の弱さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、スズキ<7269>、オリンパス<7733>、シャープ<6753>、トクヤマ<4043>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、ダイキン<6367>が軟調だった。
前日の米国市場は、取引材料に乏しい中、主要株価指数は小幅に反発した。ただ、東京市場は前日に約33年ぶりに32500円台を回復するなど急ピッチで上昇してきたため、利益を確保する動きがグロース株や、値がさハイテク株に広がった。先物安を受けた裁定解消売りも加わり、日経平均の下げ幅は一時500円を超えた。また、植田総裁発言をきっかけに、短期筋による機械的な売りが膨らんだ。
日経平均は下落したが、当然の一服で、値幅調整の一環との見方が大半である。足元の市場は板が薄く真空地帯のため、仕掛け的な売買に値動きの荒い展開となってしまうのは仕方の無いことのようだ。また、海外投資家の買いについても、これまではマクロ系ファンドが中心で、ロングターム専門の投資家は、久しぶりの日本株投資となるだけに、足元で調査中のところが多く、今後も海外投資家の買いは継続する可能性は高いとの指摘も聞かれる。目先は値幅・日柄調整を入れながらの展開となりそうで、押し目買いのタイミングを見極める場面と言えそうだ。
<CS>
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