東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1700を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは情報通信、水産農林が小幅に上昇した他は、31業種が下落。パルプ紙、繊維の下落率が3%を超えた他、ゴム製品、鉄鋼、海運、電力ガス、ガラス土石が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテスト<6857>、ファミリーマート<8028>、信越化<4063>、ファナック<6954>が軟調。一方で、リクルートHD<6098>、東エレク<8035>、ヤマハ発<7272>が下支え。
米中貿易問題の不透明感から手掛けづらい中、前日に続く下落によって、利益確定を進める格好となったようである。さらに、前日の下落局面で日銀のETF買い入れが入らなかったこともあり、日経平均の23500円回復後の強弱感が対立しやすい水準の中では、短期筋の売り仕掛けのキッカケにもなったとみられる。明日は週末要因から積極的な売買は手控えられやすいところでもあり、引き続き売り仕掛け的な動きには注視しておきたいところであろう。
日経平均は一時23062.16円まで下落したが、一先ず23000円の節目はキープした。この水準で踏ん張りをみせられれば、再びリバウンド基調が強まる可能性はありそうだ。調整が続いたとしても、25日線レベル辺りまでの調整は許容範囲内であろう。11月5日のマドを空けての上昇により、22700-23090円処でマドが空いている。25日線が22700円近辺に位置しており、同水準までの調整で一巡感は出やすい。ただし、マドを空けて25日線レベルまで下げてくるようだと、チャート形状ではアイランドリバーサルを残すことになり、テクニカル面では一気に調整機運が高まる可能性はある。弱気材料に過剰に反応しやすくなるため、神経質な相場展開に向かいやすいだろう。
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