■株式見通し:28000円固めの流れが意識されやすい
■東宝、3Q営業利益59.9%減 171億円、通期上方修正
■前場の注目材料:日鍛バルブ、中国でエンジンバルブ増産、月120万本体制
■28000円固めの流れが意識されやすい
13日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。12日の米国市場はNYダウが60ドル高だった。ワクチン普及期待のほか、予想を上回った雇用関連指標が好感された。下院によるトランプ大統領の弾劾訴追決議案採決を控えた政局不安や金利の上昇を警戒し利益確定売りに一時下落に転じたが、バイデン政権下での大規模財政支援策への期待も根強く底堅く推移し、引けにかけては上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの28190円。円相場は1ドル103円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から横ばい推移でのスタートになりそうである。ただし、米国同様、トランプ大統領の弾劾訴追決議案採決を控えていることから上値追いは慎重になりやすく、日経平均の28000円固めの流れが意識されやすい。もっとも、下値を売り込む流れがみられたとしても、バイデン政権への期待感から押し目買い意欲は強いと考えられ、28000円近辺では早い段階で買い戻しに向かわせそうである。
そのため、国内では新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言の範囲が拡大されることになりそうだが、これを受けて弱含む場面においては、先物主導で押し目を拾う流れが意識されやすいだろう。また、米国では引き続き半導体株の強い値動きが目立っており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均の下支えとして意識されやすいだろう。一方で、緊急事態宣言の範囲拡大によってバリューシフトは期待しづらいところであり、コア銘柄への資金集中になることから、NT倍率の上昇も意識されそうである。
また、インデックスに絡んだ売買のなかでは中小型株の物色は活発化しづらいところである。マザーズ指数は75日線を挟んでの攻防であり、この水準を明確に上放れてこれないと、利益確定の流れに向かわせやすいところでもある。米国では政局不透明感が高まっていることもあり、20日の大統領就任式が通過するまでは積極的には動きづらいところのようである。
■東宝、3Q営業利益59.9%減 171億円、通期上方修正
東宝<9602>は第3四半期を発表。営業利益は前年同期比59.9%減の171億円だった。あわせて通期業績予想の修正を発表。営業利益は従来の140億円から190億円に上方修正している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、20年4月中旬から5月中旬にかけて映画館を休業したことが響くものの、「鬼滅の刃」が歴代興行収入記録を更新し、映画事業の業績回復に大きく貢献した。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(28164.34、+25.31)
・NYダウは上昇(31068.69、+60.00)
・ナスダック総合指数は上昇(13072.43、+36.00)
・シカゴ日経225先物は変わらず(28190、大阪比±0)
・SOX指数は上昇(2988.02、+18.10)
・VIX指数は低下(23.33、-0.75)
・原油先物は上昇(53.21、+0.96)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・コロナ向けワクチン開発の進展
・世界的金融緩和の長期化
・日鍛バルブ<6493>中国でエンジンバルブ増産、月120万本体制
・昭和電工<4004>HDメディア用アルミ基板を山形で3割増産
・KDDI<9433>「au」20ギカ、月2480円新プラン
・豊田通商<8015>ベトナム水力発電に出資、発電コスト低減など
・ホンダ<7267>北米で車生産減産、半導体不足響く
・日本トムソン<6480>直動案内機器4割増産、半導体装置向け需要急増
・日立造船<7004>下水汚泥の焼却事業に参入
・コマツ<6301>鉱山機械の米工場閉鎖、石炭需要減少受け
・任天堂<7974>スイッチ、中国出荷100万台、フィットネスソフト登場で弾み
・東芝テック<6588>厨房で注文を即把握、タッチ端末
・eBASE<3835>外食に提案、アプリでアレルギー物質事前確認
・ライオン<4912>韓国で植物由来成分配合の化粧品、6品種、安全・安心訴求
・日立金属<5486>テイクロに技術供与、超ハイテン成形向け金型、北米で表面処理
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 12月マネーストックM3(前年比予想:+7.6%、11月:+7.6%)
<海外>
・特になし <ST>
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