<話題の焦点>=拡大続く段ボール生産量、紙パ株の底値買い好機に
段ボールは主に包装資材などに利用できるように加工した紙製品であり、使用目的に応じて「片面段ボール」や「両面段ボール」、「複両面段ボール」などその種類もさまざまだが、段ボール原紙の生産量そのものは年々拡大トレンドにある。2017年に142億平方メートルと過去最高を更新したが、さらに18年も145億平方メートル程度と前年比1~2%の伸びが見込まれ、連続ピーク更新が濃厚とみられている。
また、段ボール製品については原料となる古紙価格の上昇を背景に、メーカー側の価格交渉も進捗、収益環境は改善傾向にある。最近では米中貿易摩擦の先鋭化を背景に中国が段ボール古紙の日本からの輸入を再び増加させていることで、古紙価格が再上昇。これに呼応して大手製紙メーカーは段ボール製品の再値上げを相次ぎ打ち出している。今期業績については古紙価格の高騰に製品価格の値上げ効果が追いつかず、一部下方修正の動きも出ているが、来期は値上げの浸透が株高の足掛かりとなる可能性がある。
段ボール国内トップメーカーのレンゴー<3941.T>は19年3月期営業利益見通しを従来予想から下方修正したが、それでも前期比35%増の230億円を予想、PBRは0.8倍台と割安感がある。また、大王製紙<3880.T>の19年3月期営業利益は63%増の180億円見込みと、こちらも回復色を強める見込み。このほか、製紙業界のツートップである王子ホールディングス<3861.T>や日本製紙<3863.T>、特種製紙と東海パルプの経営統合で生まれた特種東海製紙<3708.T>、さらに王子紙系の岡山製紙<3892.T>などもマークされる。
出所:minkabuPRESS
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