1. 会社概要
プロパティエージェント<3464>は「DXと不動産で新たな価値を創造する」というグループコンセプトの下、DXを企業の土台とし、既存事業の深化と新規事業の創出を戦略としている。スマートシティ化を目指す顔認証プラットフォーム「FreeiD」やクラウドインテグレーションで他社のDXのコンサルティングから開発までを行っている。また、資産運用型不動産の仕入から販売・管理までのトータルサービスを提供している。社名は、新しい資産形成の選択肢を提案し、真の資産の代理人(プロパティエージェント)となることに由来する。
報告セグメントは、ITやテクノロジーの力で不動産事業をDXするDX不動産事業と、IT関連事業を手掛けるDX推進事業である。不動産事業領域における自社DXによるノウハウを、その他の事業領域における他社DXへ横展開することで事業間シナジーを創出している。DX不動産事業は、不動産開発販売事業や、中古収益不動産の投資家と物件のマッチングを行うスマートセカンド事業、建物管理や賃貸管理などを行うプロパティマネジメント事業を手掛けている。また、クラウドファンディング事業では、不動産小口投資の「Rimple(リンプル)」を運営している。住空間の開発から販売、管理サービス、リーシングに至るまでワンストップで提供している点が特長である。DX推進事業は、子会社が中心となって展開しており、主にシステム開発やSalesforce等のCRMツールの導入支援事業を行っている。連結子会社のDXYZ(株)が手掛ける顔認証プラットフォームサービス事業では、顔認証IDのプラットフォームサービス「FreeiD」を開発・提供し運営している。
主要なグループ会社として、DXYZ、アヴァント(株)、バーナーズ(株)、(株)シービーラボ、(株)CloudTechPlus、(株)リゾルバがある。2023年3月期末時点の本社所在地は東京都新宿区西新宿で、総資産は43,441百万円、資本金は617百万円、自己資本比率は21.8%、発行済株式数は7,311,000株である。
2. 沿革
同社は、代表取締役社長の中西聖(なかにし せい)氏が、ゼネコンにて施工管理を経験後、不動産開発会社にて営業職を経験した後の2004年2月に設立した。創業以来、順調に事業拡大を続け、2015年12月に東京証券取引所(以下、東証)JASDAQスタンダードに上場し、2017年12月には東証2部に市場変更、さらに2018年7月には東証1部指定を果たした。2022年2月には、事業セグメントをDX不動産事業、DX推進事業に変更し、これまでベテランの勘に頼る要素が大きかった不動産の仕入開発や販売・管理などにITや人工知能を取り入れ、顧客の潜在的ニーズを掘り起こすことで顧客満足を追求している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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