7日の米国株式市場は下落。ダウ平均は87.18ドル安(-0.22%)の38798.99ドル、ナスダックは39.99ポイント安(-0.23%)の17133.13、S&P500は5.97ポイント安(-0.11%)の5346.99で取引を終了した。5月雇用統計が想定以上に強く早期利下げ期待を受けた買いが後退し、寄り付き後、下落。同時に、経済に楽観的な期待も広がり、一時上昇する局面もあったが、長期金利上昇を嫌気した売りに押され、相場は下落で終了した。
米国株は下落したものの、為替の円安推移などを材料に東京市場はやや買い優勢で取引を開始した。日経平均は寄付きからじりじりと上昇し38800円台でのもみ合いとなった。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが1.0%台に乗せたことなどから、時価総額が大きい金融株が相対的に買われたこともあり、TOPIXの上げがやや目立った。
日経平均採用銘柄では、長期金利上昇を受けてSOMPOホールディングス<8630>、第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>、東京海上<8766>など保険株が上昇したほか、ソシオネクスト<6526>、SUMCO<3436>、レーザーテック<6920>など半導体の一角も堅調。このほか、シャープ<6753>、日立<6501>、富士通<6702>が買われた。
一方、証券会社のネガティブなレポートを受けて花王<4452>が売られたほか、日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>など船株も弱い。このほか、積水ハウス<1928>、アステラス製薬<4503>、大成建設<1801>が売られた。
業種別では、保険業、石油・石炭製品、ゴム製品、輸送用機器、陸運業などが上昇した一方、海運業、その他製品、証券・商品先物取引業、空運業の4セクターのみ下落した。
プライム市場の売買代金は1.6兆円台に留まっており先週末同様、商い閑散となっている。今週は日米の中央銀行会合が予定されていることから、商い閑散で方向感に乏しい地合いは続くと想定。一方、週末の日本銀行による金融政策決定会合開催を受けて、債券市場は思惑先行の地合いとなりやすいことから、金利動向も要注意となろう。後場は前場同様、商い閑散のなか金利動向をにらんだ地合いを想定。39000円台を試す可能性はあるが、買いは続かないと考える。
<AK>
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