<話題の焦点>=建設セクターに新視点、高速道路補修で商機膨らむ銘柄群
高速道路が我が国に誕生してから約半世紀の時を経ており、その約4割が開通してから30年を超え、老朽化が進んでいる状況だ。経過年数に伴う老朽化だけでなく、大型車交通量の増加や車両総重量の増加、凍結防止剤の散布などが老朽化を助長するかたちとなっているという。
そうしたなか、NEXCO東日本・中日本・西日本が実施する高速道路の大規模更新・修繕事業プロジェクトが関連銘柄の株価を刺激している。高速道路の古い構造物を最新の技術で再施工する大規模更新と、同じく最新技術で補修・補強する大規模修繕を行い、機能維持や強化を図るもので、事業規模は3社合計で3兆円を超える。このほか首都高速道路も大規模更新・修繕事業に乗り出しており、総額で6600億円強の費用をかけてリニューアルを行う計画だ。
NEXCO東日本・中日本・西日本の大規模更新では橋梁の床版取替工事などにおよそ1兆7000億円弱が投入される見通しで関連企業への収益インパクトは大きい。その際、鉄筋コンクリートより高強度のプレストコンクリートが使われることになり、関連銘柄であるピーエス三菱<1871.T>や富士ピー・エス<1848.T>などに収益機会の拡大が見込まれている。また、コンクリート構造物の補修最大手のショーボンドホールディングス<1414.T>は高速道路で強みを有しており、恩恵が期待される。
いうまでもなく、大手ゼネコンの大成建設<1801.T>、大林組<1802.T>、鹿島<1812.T>などの活躍が有力視されるほか、大型工事に強い橋梁トップの横河ブリッジホールディングス<5911.T>も注目される。株価の値動きという点では、時価総額500億円以下の中小型の橋梁関連株が狙い目で、宮地エンジニアリンググループ<3431.T>、駒井ハルテック<5915.T>などに物色の矛先が向かう可能性がある。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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