先週末の日経平均はマドを空けての下落となり、7月18日直近安値水準まで下げてきている。薄商いの中をインデックスに絡んだ売買のインパクトが大きかったほか、中国関連などへは短期筋の売り仕掛け的な動きもあったと考えられる。トランプ大統領はさらに、対中通商交渉が滞ったままなら、追加関税率を25%超に引き上げる可能性があるとも述べていることもあり、トランプ大統領のツイートで大きく振らされやすい状況は続きそうである。
さらにシカゴ先物にサヤ寄せしてくることで、節目の21000円を明確に割り込んでくる可能性が高い。テクニカル面では一目均衡表の雲下限を日足、週足形状ともに割り込んでくるため、シグナルは悪化傾向になる。先週末の大幅な下げに対する自律反発が意識され、21000円を挟んでの攻防となる可能性はあるものの、短期の売り方にとっては仕掛けやすいところである。週足形状では20884-20972円処でマドが空いているため、まずはマド埋め後の底堅さを見極めたいところであろう。
また、主力企業の決算発表は概ね一巡したが、今週は1500社程度の決算発表が予定されている。薄商いの中を個別企業の決算を材料視した、短期的な値幅取り狙いの資金が中心になりやすいと考えられる。先週末に決算を発表したところでは、アバント<
3836>、サクサ<6675>、アシックス<7936>、手間いらず<2477>、ゴールドウイン<8111>、東建物<8804>、アズビル<6845>、ジョイ本田<3191>などが注目される。本日の決算では、ソフトバンク<9434>、太陽誘電<6976>辺りが注目されそうだ。
今回の決算では、過度に警戒していたほど、決算内容は悪くなく、発表後に買い戻される銘柄も目立っているほか、外部環境に左右され難いクラウドなど、IT関連には好決算もみられている。そのため、不安定な相場環境ながらも、中小型の好業績銘柄には個人主体の資金が向かいやすいと考えられる。
<AK>
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