■株式見通し:こう着感の強い相場展開のなか、ソニーGの動向に注目
■DyDo、3Q営業利益 55.7%減 23.26億円
■前場の注目材料:富士通、セキュリティーで攻勢、イスラエルに新研究拠点
■こう着感の強い相場展開のなか、ソニーGの動向に注目
29日の日本株市場は、28000円を支持線としたこう着感の強い相場展開が継続しそうだ。28日の米国市場はNYダウが497ドル安だった。中国政府のゼロコロナ政策に対する市民の抗議行動が広がり、サプライチェーン混乱を懸念した売りが強まった。また、NY連銀のウィリアムズ総裁が利上げを継続する必要性に言及したほか、セントルイス連銀のブラード総裁も24年も利上げ継続する可能性に言及するなど、タカ派発言が重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の28090円。円相場は1ドル138円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。連銀総裁によるタカ派発言は想定されていたこともあり、嫌気売りが強まる流れにはならないだろう。売り一巡後は底堅さが意識されるとみられるが、アジア市場の動向を見極めたいところであり、前場半ばまでは手掛けづらそうだ。上海やハンセン指数が大きく売られるようだと、先物主導で売りを仕掛けてくる動きにも向かいやすいだろう。
ただし、米国では重要な経済指標の発表を控えているため、内容次第ではインフレピークへの思惑なども高まりやすく、売り方にとっても積極的には仕掛けづらく、反対にショートカバーに向かわせる可能性はある。そのため、短期的なショートの動きにとどまると見られ、28000円に接近する局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、米国では半導体株などの弱い値動きが目立っているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらく、相対的にはTOPIX型優位の展開は想定される。
とはいえ、昨日のNT倍率は一時13.97倍と14.00倍を下回る場面も見られており、いったんはリバランスの動きも意識しておきたいところである。そのため、ハイテク株の押し目を狙う動きも入りそうであるが、ソニーG<6758>は米アップルに新型の画像センサーを納入すると報じられている。ソニーGへの物色が強まるようだと、半導体関連などへ物色が広がる展開が期待されよう。
■DyDo、3Q営業利益 55.7%減 23.26億円
DyDo<2590>が発表した第3四半期業績は、売上高が1246.40億円、営業利益は前年同期比55.7%減の23.26億円だった。顧客志向営業の成果により、自販機設置台数は増加傾向を維持しているほか、スマート・オペレーション体制の全社展開をはじめとする、自販機市場における確固たる優位性確立に向けた取り組みは着実に進捗している。海外飲料事業においては、トルコ国内の急速なインフレや為替変動に対応した業績安定化に注力するほか、医薬品関連事業・食品事業における受注・販売の拡大や、希少疾病用医薬品事業では、医薬品等製造販売業許可の取得など、非飲料領域における取り組みも着実に進めている。一方、直近の国際情勢の変化による原油価格の高騰や急速な円安の進行により、原材料価格やエネルギーコストが高騰し、損益に大きな影響を与えている。
■前場の注目材料
・1ドル=138.80-90円
・米原油先物は上昇(77.24、+0.96)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・富士通<6702>セキュリティーで攻勢、イスラエルに新研究拠点
・四国電力<9507>家庭向け値上げ、平均28%、燃料高騰など影響
・沖縄電力<9511>43.8%値上げ、来年4月、規制部門
・ユニチカ<3103>ガラスビーズ販売事業を子会社に集約
・伊藤忠<8001>米社に出資、バイオガス製造装置製販
・丸紅<8002>ベトナム国営電力と覚書、脱炭素化事業を調査
・アイシン<7259>電動化戦略加速、「eアクスル」年産450万台
・ムトー精工<7927>岐阜に樹脂部品新工場、電動化・国内回帰対応
・サイバーダイン<7779>米でリハビリ支援拠点拡大、装着スーツが難病患者改善効果
・IHI<7013>米新興に出資、アンモニア関連供給網確保
・東洋紡<3101>敦賀に新工場、PCR検査試薬など、24年に能力3倍
・花王<4452>ポーラスター・スペースとドローンでガノデルマ病害の感染樹発見へ
・三菱瓦斯化学<4182>ガス坑井へCO2圧入、技術的課題検証へ
・三菱ケミG<4188>中国・上海市に食品関連製品の開発拠点
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 10月有効求人倍率(予想:1.35倍、9月:1.34倍)
・08:30 10月失業率(予想:2.5%、9月:2.6%)
<海外>
・特になし <ST>
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