ITサブスクリプション事業の売上高は前年同期比31.3%増の33.25億円、セグメント利益は同48.6%増の4.50億円となった。企業のIT部門の負担軽減につながる同社サービスのニーズは高く、売上高・セグメント利益とも順調に拡大した。さらに、サブスクリプション資産(勘定科目はレンタル資産)の世代交代と適正化を一層進めた結果、高い稼働率での運用を実現、収益性は向上した。一方、コストは、引き続き2023年度以降の重要な成長機会に向けた投資を実行したことで増加したが収益性向上でカバーした。
ITAD事業の売上高は同0.1%減の14.09億円、セグメント利益は同17.1%減の3.30億円となった。当第3四半期累計期間は、オミクロン株の感染再拡大、国内の新規PC出荷台数の低迷により、法人・官公庁からの使用済みPCの排出は本格回復には至らず、入荷台数は前年同期比で減少した。リユース販売については、高スペック品である当社サブスクリプション終了品は、優良リユース品として同社オークションを中心に販売は好調で市場価格も維持しているが、大部分を占める低スペック品について、国内の市場価格が下落した。この結果、前年同期比で、減収減益となったが、市場の使用済みPCの排出状況ならびに、市場価格の下落傾向は、改善の兆しをみせており、第4四半期以降に回復を予想している。また、2022年11月21日にリリースした「排出管理BPOサービス」は、人材不足に悩む企業のIT部門の負担軽減となるためニーズが高く、リリース以降すでにいくつかの大企業から受注を獲得した。
コミュニケーション・デバイス事業の売上高は同176.7%増の1.50億円、セグメント損失は0.01億円(前年同期は0.51億円の損失)となった。当第3四半期累計期間は、国内旅行需要において、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた動きが加速した。感染拡大第8波が発生したが、自粛などの行動制限がなかったことや、政府の需要喚起策「全国旅行支援」の追い風もあって業績は着実に回復した。2019年まで主力だった海外旅行市場は未だ本格的な回復に至っていないが、国内の観光需要の開拓、及び大規模国際スポーツイベントなど非旅行分野への営業を進めた結果、業績は前年同期比で改善した。
2023年5月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比10.8%増の61.00億円、営業利益が同17.0%増の4.00億円、経常利益が同12.2%増の3.75億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.5%増の2.36億円とする期初計画を据え置いている。しかし、第4四半期は、前年比増収・大幅増益となった第3四半期会計期間を上回ると会社側は想定している。正確な予想が可能となり、かつ修正が必要な水準であることが判明したら速やかに開示するとしている。
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