グンゼ株式会社は、最軽量ハイブリッド収縮フィルム「GEOPLAS(R)HCX1タイプ(ジオプラス エイチシーエックスワン)」を、2023年12月から販売開始いたします。 今回販売を開始する製品は、グンゼの環境対応グレード「GEOPLAS(R)HCT3」に続く第2弾となります。自動ラベル装着機に対応した国内最軽量※の収縮フィルムであり、かつ、マスバランス方式のリサイクル原料を5%以上使用しています。また、製品の機能も、皆さまにお使いいただきやすい設計となっております。 ※2023年12月1日現在、国内対象当社調べ。自動ラベル装着機対応最軽量の収縮フィルム(25.3g/平方メートル )。
1.背景
世界中で脱プラスチックの動きは加速しており、飲食店の紙ストロー化やレジ袋の有料化など私たちの身近なところでも急速に進んでいます。昨年4月には、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が制定され、プラスチックごみ問題、気候変動問題、諸外国の廃棄物輸入規制強化などへの対応を契機として、国内におけるプラスチック資源循環を促進する重要性が高まりました。そして、事業者に対してプラスチック使用製品設計指針に基づきプラスチック使用製品の設計をすることや、プラスチック使用製品廃棄物の排出を抑制することが求められています。また、消費者はプラスチック使用製品廃棄物の排出抑制や、分別排出の徹底、認定プラスチック製品使用の促進が求められています。
上記背景に対応するため、グンゼは収縮ラベルの最軽量化を実現したハイブリッド収縮フィルムの販売を開始しました。本製品は、収縮ラベル市場において軽量化だけではなく使いやすさも兼ねた、環境対応と機能性を両立したものとなっております。
グンゼは、2024年にはこれらの製品を製造する守山工場を、自然エネルギーを活用しCO2の排出抑え、更に、資源循環型工場(サーキュラーファクトリー※1)とし、プラスチック廃材を出さないゼロ・エミッション※2を実現する工場へと転換してまいります。この中で、異種積層化された自社フィルムを回収し、異種分離と再生技術を確立させ、100%循環型原料の製品化を実現させていきます。
循環型原料を使用したHCX1・HCT3に続き、2024年には循環型原料の投入量を50%まで増加、2030年にはこれらの技術の活用を通じて、循環型原料100%の製品供給を目指していきます。
※1 サーキュラーファクトリー
従来の「Take(資源を採掘して)」「Make(作って)」「Waste(捨てる)」という直線型システムのなかで活用されることなく、廃棄されていた製品や原材料などを新たな資源と捉え、廃棄物を出すことなく資源を循環させる製造工場の仕組み。
※2 ゼロ・エミッション
ある産業から出た廃棄物を別の産業が再利用することで、廃棄物の埋め立て処分量ゼロを目指す取り組み。
2.新グレードについて
3.製品特長
(1)重量…最軽量ハイブリッド収縮フィルム
(2)収縮性…収縮仕上がり良好。最大収縮率が70%あり、異形ボトルにも対応可
(3)ミシン目適性…ミシン目適性が良く、ラベル剥離が容易(ミシン目に沿って剥離が可能)
(4)リサイクル原料を使用…マスバランス方式によるケミカルリサイクル原料を5%以上使用
<収縮仕上がりイメージ>様々なボトルに対応可能です。
<ミシン目>従来のハイブリッド収縮フィルムと同様にミシン目適性が良く、ラベルが剥がしやくなっています。
(左)HCX1 (右)一般的なラベル(先細り傾向)
4.ハイブリッド収縮フィルムとは
グンゼ独自の異種積層化技術により、PS(ポリスチレン)素材とPET(ポリエチレンテレフタレート)素材が積層されたフィルムです。収縮仕上がり性、耐内容物適性、剛性、ミシン目適性などPSとPETの両方の特長を兼ね備えることで、PETボトル飲料や食品、化粧品、トイレタリー用品などのラベルとしてグローバルで幅広く使用されています。
5.マスバランス方式とは
マスバランス方式とは、原料から製品への加工・流通などの工程において、ある特性を持った原料がそうでない原料(例:石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法。第三者機関(ISCC)から認証を受けることにより、トレーサビリティが確保されます。
※グンゼは、2023年7月にすでにISCCの認証を受けております。
マスバランス方式詳細説明:https://www.gunze.co.jp/plastic/detail/230
6.今後の展開
2023年12月より日本国内向けにサンプル出荷を開始し、供給体制を整えます。
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