1. 2024年12月期第2四半期累計業績の概要
2024年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比8.7%増の20,814百万円、営業利益で同32.9%増の1,820百万円、税金等調整前中間純利益で同14.3%増の1,467百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同5.9%増の915百万円と連続で増収増益となった。2024年3月に日銀によるマイナス金利政策が解除されたものの、大都市圏を対象とした不動産投資の需要は依然旺盛で、主力の収益不動産販売事業の売上高が同11.1%増と好調に推移したことが増収増益要因となった。旺盛な需要に応えるべく、仕入活動を積極的に進めたことから、第2四半期末の収益不動産残高も前年同期末比11.8%増の50,364百万円と過去最高水準に積み上がった。
地域別売上高は、国内が前年同期比9.6%増の19,342百万円となったものの、海外は金利高による不動産投資意欲の減退により同2.1%減の1,471百万円となった。また、第2四半期末の収益不動産残高は国内が前年同期末比10.5%増の44,086百万円、海外が同21.7%増の6,278百万円とそれぞれ積み上がる格好となった。
売上総利益率は前年同期の17.6%から21.3%に上昇した。収益不動産販売事業において、利益率の高い物件を販売したことや不動産小口化商品「ARISTO」シリーズの販売が好調だったことが要因だ。一方、販管費率は同10.4%から12.6%に上昇した。金額ベースでは同619百万円の増加(人件費1.2億円増、販売仲介手数料2.6億円増、その他販管費2.2億円増)となったが、売上総利益の増加で吸収し営業利益率は同7.2%から8.7%に上昇した。税金等調整前中間純利益の増益率が営業利益よりも小さくなっているのは、前年同期に計上した為替差益109百万円、投資有価証券及び投資新株予約権の売却益64百万円が無くなったこと、有利子負債の増加により金融収支が49百万円悪化したことなどによる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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