一方、議長が米経済の柔軟性を強調すると景気後退懸念が緩和し下げ止まった。また、ハイテクの買い戻しが相場を支援し、ナスダック総合指数は+0.26%と続伸。日経平均は112.85円高からスタート。為替の円安のほか、決算を受けて米半導体マイクロン・テクノロジーの株価が時間外取引で上昇していたことがハイテク株高を通じて全体をけん引。一方、日経平均は上げ幅を300円超にまで広げた後は心理的な節目の33500円を回復した目先の達成感から前引けにかけて失速。時間外取引のナスダック100先物が上げ幅を縮めるなか、後場も上値の重い展開が続き、日経平均は大引け直前に一時下落に転じる場面も見られた。
大引けの日経平均は前日比40.15円高の33234.14円となった。東証プライム市場の売買高は16億8655万株、売買代金は3兆8031億円だった。セクターでは銀行、精密機器、電気機器が上昇率上位に並んだ一方、パルプ・紙、食料品、海運が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の42%、対して値下がり銘柄は54%だった。
個別では、レーザーテック<6920>、ソシオネクスト<6526>、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>の半導体株が軒並み大きく上昇。イビデン<4062>、芝浦メカ<6590>
などハイテクの一角も高い。米銀のストレステストが健全な結果だったことなどを追い風に三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>の銀行も買われた。為替の円安を受けてSUBARU
<7270>、マツダ<7261>の自動車が上昇し、日産自<7201>、三菱自<7211>は仏ルノーとの新会社出資などを巡る協議進展が好感され大幅高。
トリケミカル<4369>、フジミインコ<5384>など半導体材料株で高いものが目立ち、グローバルニッチトップの中小型株に関する一部報道が材料視された酉島製作所<6363>、旭有機材<4216>は大幅高。決算が好感されたハローズ<2742>、レーティング格上げが手掛かりとなったデクセリアルズ<4980>も大きく上昇した。
一方、川崎汽船<9107>、郵船<9101>、商船三井<9104>の海運が続落。JAL<9201>、ANAHD<9202>の空運も下落。新薬の開発中止を受けて前日まで2日連続でストップ安比例配分となっていたそーせいG<4565>が急落。決算で出尽くし感が先行したJフロント<3086>、配当権利落ちのJT<2914>、AGC<5201>、洋インキHD<4634>、日本カーボン<5302>、株式分割権利落ち日で利食い売りが膨らんだNTT<9432>などが大きく下落した。
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