■日本株をいったん利益確定し、米国株へシフトさせてくる動きも意識されやすい
■日工営、23/6下方修正 営業利益 44億円←113億円
■前場の注目材料:三井E&S、DU「舶用可変圧縮比機構」世界初の実用化、大島造船所から受注
■日本株をいったん利益確定し、米国株へシフトさせてくる動きも意識されやすい
16日の日本株市場は、米国株高が材料視されるものの、買い一巡後はやや利食いの動きに向かわせそうだ。15日の米国市場はNYダウが428ドル高、ナスダックは156ポイント高とだった。5月の小売売上高は前月比0.3%増と、市場予想(0.2%減)に反して上昇。米長期金利の低下が安心感につながったほか、新規失業保険申請件数の予想以上の増加で利上げサイクル終了に近いとの期待も強まった。シカゴ日経225先物は大阪比55円高の33465円。円相場は1ドル140円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢で始まろう。ただし、日経225先物はナイトセッションで一時33110円まで売られる場面が見られた。衆議院の解散を巡り岸田首相は、「今国会での解散は考えていない」との考えを示し、政策期待が剥がれた格好から、持ち高調整の動きとみられる。また、米国市場が強いリバウンドを見せてきたことから、日本株をいったん利益確定し、米国株へシフトさせてくる動きも意識されやすいだろう。
とはいえ、日経平均の強いトレンドは継続しており、海外投資家による押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。短期的な調整を意識しつつも、下落を想定した売りのポジションは避けておきたい。また、日銀の金融政策決定会合では大規模緩和政策が維持されるとみられ、金利差を狙った動きも意識されそうである。
物色の流れとしては、米国では半導体株が弱い動きを見せているため、出遅れている景気敏感セクターなどへの修正リバウンドが循環的に入りやすいだろう。日銀会合後はインデックスに絡んだ商いが中心になると考えられ、やや中小型株は手掛けづらくなりそうだ。主力大型株での物色に向かいやすいとみておきたい。
■日工営、23/6下方修正 営業利益 44億円←113億円
日工営<1954>は2023年6月期業績予想の修正を発表。売上高は1450億円から1394億円、営業利益を113億円から44億円に下方修正した。都市空間事業の国内業務およびエネルギー事業の生産部門の受注遅延や半導体等部品納品の遅延による売上収益の低迷により、前回予想を下回る。営業利益においては、のれんの減損損失計上に加えて、コンサルティング事業において、想定以上のインフレ影響により外注費等の変動費が当初計画より増加した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(34408.06、+428.73)
・ナスダック総合指数は上昇(13782.82、+156.34)
・シカゴ日経先物は上昇(33465、大阪比+55)
・米原油先物は上昇(70.81、+2.35)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・商船三井<9104>クリーンアンモニアの生産・輸送プロに参画
・アステラス製薬<4503>米バイオ企業と提携、がん領域のたんぱく質分解誘導剤研究
・コマツ<6301>ブラジル鉱山で“ICTブルドーザー”商用稼働
・富士通<6702>米ヘキサゴン・セーフティーとデジタルツインユースケース開発
・関西電力<9503>POS分析に参入、非エネ分野の課題解決支援
・出光興産<5019>日本コンクリート工業とアスファルト塗装向け合成炭酸カル製販で覚書
・三井化学<4183>半導体・電池材料で次世代車需要を開拓
・クラレ<3405>ポリウレタン樹脂原料値上げ、7月出荷分から
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・日銀金融政策決定会合(最終日)
<海外>
・特になし <ST>
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