大手銀行の予想を上回る決算も安心感を誘い、終日堅調に推移した。ナスダック総合指数も+3.43%と大幅反発。日経平均は391.94円高と27000円を回復してスタートしたが、寄り付き直後に27229.88円(454.09円高)の高値を付けると、急失速して前場中ごろには26910.10円(134.31円高)まで上げ幅を縮小。一方、英イングランド銀行が量的引き締め(QT)の開始を再延長すると伝わると後場からは再び27000円を回復。ナスダック100先物が上昇率1%を超えて推移していたことも支援要因となり、朝方に付けた高値近辺まで戻した。ただ、200日移動平均線近くでは戻り待ちの売りが根強く、その後はこう着感を強めた。
大引けの日経平均は前日比380.35円高の27156.14円となった。東証プライム市場の売買高は11億672万株、売買代金は2兆7486億円だった。セクターでは精密機器、サービス、医薬品を筆頭に全般買い優勢の展開となり、電気・ガス、鉱業、石油・石炭製品、パルプ・紙の4業種のみが下落となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の86%、対して値下がり銘柄は11%だった。
個別では、レーザーテック<6920>が5%高と大幅に上昇し、東エレク<8035>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>、日本電産<6594>、HOYA<7741>などのハイテク株、値がさ株が大きく上昇。JR東日本<9020>、JAL<9201>、三越伊勢丹HD<3099>などのリオープン・インバウンド関連のほか、コナミG<9766>、コーエーテクモHD<3635>、セガサミーHD<6460>のゲームセクター、第一三共<4568>、エーザイ<4523>の医薬品なども大幅に上昇。自社株買いを発表したリクルートHD<6098>、米ハイテク株高に加えて月次動向も追い風になったラクス<3923>などが急伸。マネーフォワード<3994>は決算があく抜け感につながり急騰。メルカリ<4385>、エムスリー<2413>、Sansan<4443>、サイボウズ<4776>などのグロース株が全般大きく上昇した。通期計画を大幅に引き上げたSANKYO<6417>も大幅高となった。
一方、ソフトバンクG<9984>がハイテク株の中で独歩安の展開。ホンダ<7267>、スズキ<7269>の自動車の一角のほか、富士石油<5017>、INPEX<1605>の鉱業が軟調。マツキヨココカラ<3088>が大きめの下落となり、ほか、花王<4452>、JT<2914>、7&I−HD<3382>、ソフトバンク<9434>、東芝<6502>などが下落した。日本国土開発<1887>は第1四半期の大幅減益決算を受けて大幅安となった。
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