<動意株・5日>(大引け)=日産車体、新日鉄住金、リオンなど
新日鉄住金<5401.T>=4日続伸で7月23日以来、約1カ月半ぶりに年初来高値を更新した。同社株をはじめ鉄鋼株は総じて後場水準を切り上げ、業種別騰落率で海運を抜きトップに躍り出た。中国の供給過剰を背景として鋼材市況は軟化傾向にあり収益環境の先行き不安が上値押さえの要因となっていた。ただ、ここにきて中国に対する過度な景気減速への不安が後退し、海外筋などから大口の買いが観測されている。鋼材は国内では建設向けの出荷が順調に増加しており、7月の出荷量は前月比9%の伸びを示している。
リオン<6823.T>=大幅5日続伸。2006年4月以来、約7年5カ月ぶりの高値水準となった。この日は、きょう付の日経産業新聞で、奈良県立医科大学と共同で耳の穴がふさがっている患者向けの補聴器を開発したと報じられたことを材料視する買いが入った。記事によると、従来は頭部を切開して機器を頭蓋骨に埋め込むなどの手法が取られていたが、これに対して新開発の補聴器は耳にかけるだけで音声を伝えられるため手術が不要になるとしており、14年度内に量産体制を確立し、16年度の承認申請、販売を目指すという。
カルナバイオサイエンス<4572.T>=一時ストップ高。4日取引終了後に簡易株式交換により分子イメージング用プローブ試薬などを取り扱うバイオベンチャーProbeXを完全子会社化すると発表したことを受け買い気が盛り上がった。10月1日付で株式交換を行う。
東邦チタニウム<5727.T>=4日続伸。新日鉄住金<5401.T>は4日、新潟県直江津製造所のチタン中間製品の製造部門の一部を分社化し、14年4月1日付で東邦チタニウムから34%の出資を受け入れると発表した。航空機向け炭素繊維の需要が拡大しているが、耐久性の面から炭素繊維と相性の良いチタン需要も増加傾向にある。
三井住友建設<1821.T>=大幅高。ゼネコンや素材メーカーが、老朽化した橋やトンネルなど社会インフラの寿命を延ばす新技術導入に乗り出すと5日付日本経済新聞が報じた。政府は老朽化したインフラの再整備に予算を重点配分し、民間各社は橋梁の寿命を従来の50年程度から100年へと2倍に延ばす。そのなか同社は西日本道路と共同で、新設する際に100年以上の耐久性を持つ橋の実用にメドをつけたと伝えられ、これが大きく好感されている。
※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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