鹿島(社長:天野裕正)は、令和6年度全国発明表彰※(主催:公益社団法人発明協会)において、「圧力副室付加による振動エネルギー吸収効率増倍式ビル用制震オイルダンパの発明(特許第6000872号)」で「文部科学大臣賞」を受賞しました。全国発明表彰における当社の受賞は、1992年に「鉄骨柱脚用金物」で「発明賞」を受賞して以来32年ぶり、5度目となります。
全国発明表彰は、多大な功績を上げた発明、考案、又は意匠(以下、「発明等」という)、あるいは、その優秀性から今後大きな功績を上げることが期待される発明等を表彰するものです。
今回受賞した「文部科学大臣賞」は、科学技術的に秀でた進歩性を有し、かつ顕著な実施効果を上げている発明などを対象とする第1表彰区分において、「恩賜発明賞」に次ぐ特別賞となります。「発明実施功績賞」は、特別賞を受賞した発明を実施した企業に贈られます。
鹿島は今後も、技術立社として新たな価値を創出し、社会とお客様に信頼される会社を目指してまいります。
※大正8年(1919年)の第1回帝国発明表彰に始まり、文部科学省、経済産業省、特許庁、日本経済団体連合会、日本商工会議所、日本弁理士会、朝日新聞社の後援により開催
受賞および受賞者
<文部科学大臣賞>
栗野 治彦(くりの はるひこ)鹿島建設株式会社 技術研究所副所長
<発明実施功績賞>
天野 裕正(あまの ひろまさ)鹿島建設株式会社 代表取締役社長
本発明の概要
本発明は、建物の層間に設置して揺れを低減する制震オイルダンパ技術(HiDAX(R)-R)です。
HiDAX-Rは、自動車のブレーキ制御などで用いられているエネルギー回生システムの原理を初めて建物に応用し
たものです。
地震による建物の振動エネルギーを一時的に補助タンクに蓄え、それをダンパの制震効率を高めるアシスト力として利用することにより、従来型HiDAX-eの約2倍、一般型オイルダンパの約4倍に達する制震効率を達成しました。
高い安全性や事業継続性が要求される高層建物の巨大地震・長周期地震動対策に適していることはもちろん、ダンパの設置場所が制限される既存建物の補強においても少ない台数で効果を発揮するなどの利点を備えた、安全・安心で耐震性に優れた都市の実現に大きく貢献できる技術です。
(参考)
世界初、地震エネルギーで揺れを止める新世代制震装置「HiDAX-R 【Revolution】」を開発
(2015年7月27日プレスリリース)
https://www.kajima.co.jp/news/press/201507/27a1-j.htm
制震・免震技術
https://www.kajima.co.jp/tech/seishin_menshin/str_ctrl/index.html
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