需要者マインドの改善を背景に業績拡大が期待される
計画立案から施工・分譲まで一貫して行うビジネスモデルを構築。平準化することで事業効率を改善している。またマンション建設に特化していることにより、コスト競争力と商品企画力に定評があります。
そして同社は施工・分譲にとどまらず、管理業務やリフォーム事業も手掛けています。この事業はマンション購入後における収益獲得に繋がり、マンション販売からリフォームまでのストック型ビジネスの構築ができているということになります。
2015年3月期の業績は、売上高が9.3%増の6421億6700万円、営業利益が48.1%増の426億9800万円、経常利益が64.9%増の418億8900万円、当期純利益が15.0%増の285億4200万円と従来予想を上回る結果となりました。配当も前期より7円増の10円となりました。
2016年通期業績予想は、売上高が、9.0%増の7000億円、営業利益が31.2%増の560億円、経常利益が28.9%増の540億円、当期純利益が22.6%増の350億円となっています。自己資本比率も3期連続で推移しており、財務改善も評価できるところです。
マンション建設事業では、着工時期の平準化及び物件の大型化により、受注時の工事採算と完成工事総利益率が改善。受注件数も堅調で、受注単価が上昇した事で収益を押し上げました。
マンション市場では、2015年度の新規供給戸数は、首都圏でも5万戸以上、近畿圏で2万戸以上供給できる環境が整っています。特に都心部では好調な販売状況を背景に供給戸数が増加する可能性が高いことから、首都圏では4万5000戸、近畿圏は2万戸を上回る供給が行われると予想されています。
賃金引上げに伴う国内景況感の改善や株高により、需要者マインドの改善が予想されるので、市場全体の環境が整っており、同社の業績拡大が期待できます。