■需給面でも上へのバイアスが強まりやすい
■キヤノンMJ、2Q営業利益 5.0%増 273億円
■前場の注目材料:トヨタ自、インドネシアでEV生産、現地の脱炭素化貢献
■需給面でも上へのバイアスが強まりやすい
24日の日本株市場は、引き続き買い優勢の展開になりそうだが、過熱感が警戒されやすいだろう。23日の米国市場はNYダウが507ドル高、ナスダックは127ポイント高だった。日米関税交渉の合意が好感された。また、ベッセント米財務長官が中国との交渉も順調に進んでいることを明らかにしたほか、トランプ政権が欧州連合(EU)と15%関税で合意に近いとの報道を受けて上げ幅を拡大。シカゴ日経225先物は大阪比420円高の41640円。円相場は1ドル=146円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。日経平均株価は前日の急騰で日米関税交渉の合意は織り込まれただろうが、14%超の上昇となったトヨタ<7203>をみても1月高値からの乖離がまだ大きく、出遅れ修正の流れは続きそうである。また、米国とEUにおいても関税合意に近づいていると報じられており、8月1日の期限に向けて各国との貿易進展の動きがみられるなかで、買い優勢の相場展開が期待される。
日経平均株価は24年7月高値42224.02円が射程に入ってきたが、前日の急騰でボリンジャーバンドの+3σ(41453円)に接近してきた。バンドは拡大傾向にあるものの、+3σ突破では過熱感が警戒されやすく、いったんピークを形成する可能性もあるだろう。とはいえ、足もとで4万円に上値を抑えられる形での保ち合いが続いていた中で一気にレンジを上抜けてきたことで、トレンドは強まりやすいだろう。
また、変動幅が大きくなることで、レバレッジ型ETF等によるヘッジ対応の買いも膨らみやすいと考えられ、需給面でも上へのバイアスが強まりやすい。そのため、過熱を冷ます調整局面では、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
物色としては引き続き自動車株の出遅れ修正が意識されやすいほか、トランプ政権は23日、米ハイテク業界に対する規制手続きを削減し、輸出促進策を打ち出すことで人工知能(AI)の普及を加速させる計画を明らかにしたと報じられている。AIやデータセンター関連などへの資金流入が意識される。一方で、日米ともに決算発表が本格化するなか、米国ではテスラが時間外で下落している。関税交渉が通過したことで、今後は決算に関心が集まりやすい。
■キヤノンMJ、2Q営業利益 5.0%増 273億円
キヤノンMJ<8060>が発表した2025年12月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比4.7%増の3338億4900万円、営業利益は同5%増の273億2500万円だった。売上増加に伴う売上総利益の増加により、営業利益は増加。ITプロダクトについては、Windows10の延長サポート終了に伴う高性能PCの販売やPC周辺機器の販売が好調に推移した。
■前場の注目材料
・日経平均株価は上昇(41171.32、+1396.40)
・NYダウは上昇(45010.29、+507.85)
・ナスダック総合指数は上昇(21020.02、+127.33)
・シカゴ日経225先物は上昇(41640、+420)
・VIX指数は低下(15.37、-1.13)
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・トヨタ自<7203>インドネシアでEV生産、現地の脱炭素化貢献
・清水建設<1803>第一生命と木造×鉄骨、東京・京橋に新ビル
・スズキ<7269>新プラント建設へ、インド牛ふんバイオガス事業、国連機関の採択受ける
・東京計器<7721>メトロウェザーと防衛分野で連携強化、風況観測装置開発・製造
・THK<6481>印に自前倉庫、欧・中近東など迅速出荷
・ノリタケ<5331>社長・東山明氏、エレ分野に積極投資
・ダイヘン<6622>蓄電池システム発売、山間部に分割搬送可能
・加藤製作所<6390>300トン吊り自走式クレーン、環境配慮エンジン搭載
・パナソニックHD<6752>パナインダストリー、透明アンテナに参入、設置自由度・デザイン性に強み
・ソフトバンク<9434>AI計算基盤の構築完了、GPU4000基超搭載
・NEC<6701>光海底ケーブル建設完了、アジア地域結ぶ
・INPEX<1605>豪LNG開発のDX加速、AI予防保全・資料ペーパーレス、横展開も視野
・AGC<5201>半導体装置向けフッ素ゴム発売、乳化剤・重合溶媒フリー
・日本鋳造<5609>清本鉄工と提携、建機・造船向け相互補完
☆前場のイベントスケジュール
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