今週の新興市場は小幅に上昇。同時期の騰落率は、日経平均が-0.58%だったのに対して、グロース市場指数は+0.18%、グロース市場250指数は+0.05%。日経平均は防衛関連や半導体関連株などがにぎわった一方で、一時為替市場でドル・円が1ドル=142円台と、ドル安円高が重荷となり自動車株が売られた。全体として方向感が定まらない中、中小型株への物色は継続。ただし、グロース、グロース250指数いずれも週半ばに年初来高値を更新した後は、週末にかけて上げ幅を縮めた。時価総額が大きい銘柄は一部銘柄が週末に急落した影響もあって、グロース市場コア指数は週間ベースで-0.62%だった。
時価総額上位銘柄では、ispace<9348>がストップ安で4月半ば以来の水準に急落。6日未明に実施した月面着陸が失敗に終わり、失望売りが膨らんだ。この影響からSynspective<290A>やアストロスケールHD<186A>、Ridge-i<5572>など宇宙関連の一角に売りが波及した。フリー<4478>は、一部アナリストが好業績への期待を背景に目標株価を引き上げたことが材料視され、5日に2月半ば以来の年初来高値を更新したものの、6日は7%近く下落するなど、ispaceの急落が他の時価総額上位銘柄の利益確定に向かわせた面もあったとみられる。
今週はIPOがなかった。4月22日にグロース市場に上場したデジタルグリッド<350A>への物色が継続しており、5日には8550円まで買われ上場来高値を更新。一方、4月24日に上場したLIFE CREATE<352A>は調整が続き、5日には1141円まで下落して上場来安値を更新した。
■中小型株は神経質な動きか
来週の新興市場は、ispaceの急落に伴う影響を見極めることになりそうだ。同社は6日、ストップ安の比例配分で終えており、需給整理が長引くようだと、他の時価総額上位銘柄への換金売りにつながる可能性があるだろう。東証グロース・コアETF<1563>は、週間で-2.47%となり、5月27日以来の水準に低下している。6日の米国市場は、米国と中国の貿易交渉が進展するとの期待が高まったほか、5月の米雇用統計が労働市場の底堅さを示す内容だったことで上昇した。そのため、主力大型株に資金がシフトしやすく、中小型株については神経質な動きになりそうである。
売れるネット広告社G<9235>が6日に急騰した。子会社である売れる越境EC社の「TikTok Shop運営代行サービス」で、上場企業を含めた複数社のEC企業とすでに正式契約を締結済みであることを発表したことが材料視された。「TikTok Shop」とは、ライブ配信中に商品を紹介し、その場で購入へと誘導できる「LIVE Shopping」機能が利用可能であり、米国や東南アジア、EUなどでは既に提供されているが、日本においても2025年6月にリリースされる予定である。「TikTok Shop」向けサービスを展開する企業は今後増えてくると考えられるため、注目しておきたいテーマであろう。
<FA>
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