業績絶好調ですが小反落を予想
第3の柱に、がん領域。パイプライン豊富。積極投資でも増益確保。
新製品の前立腺がん治療剤「XTANDI(イクスタンジ)」、過活動膀胱治療剤「ベシケア」などが好調で特に欧米を中心に拡大しています。
同社は、国内で最大規模の自社販売網を持ち、海外でも自社販売網を構築し、世界100ヵ国・地域で販売しています。海外事業の比率が高く、総売上高でみると60%以上が海外売上となっています。
日本:40%、米州28.9%、EMEA(欧州・中東・アフリカ)25.1%、アジアオセアニア:5.9%(2015年3月期)
2016年3月期第1-2四半期の業績は、売上高が15.7%増の6875億100万円、営業利益が28.5%増の1326億13700万円、税引き前四半期利益が41.6%増の1454億1800万円、四半期純利益が47.1%増の1029億3300万円と増収増益。
新製品の前立腺がん治療剤、XTANDI、過活動膀胱治療剤、免疫抑制剤プログラフの売り上げが拡大しました。全地域で増収増益となり、業績は好調です。
併せて2016年3月期通期の業績予想を上方修正しています。
売上高が9.2%増の1兆3620億円>>11.0%増の1兆3840億円
営業利益が28.2%増の2380億円>>23.3%増の2290億円
税引き前利益が26.0%増の2390億円>>27.6%増の2420億円
当期純利益が25.1%増の1700億円>>26.6%増の1720億円
同社の中期経営計画では、ROE15%以上、売上高の年平均成長率1桁台半ばとしています。また既存領域である泌尿器、がん、免疫科学、腎疾患、神経科学に加え、筋疾患と眼科を加える計画で、研究開発費は売上比17%としています。その上で2桁の増益を見込んでいるということになります。
また同社は、自己株買いや配当性向40%以上維持と、株主還元にも前向きなこところも評価したいところです。
業績も好調で中長期的にも有望な銘柄ですが、一旦調整を予想します。