米国株はやや異常な雰囲気。仏テロもあり今週は調整か
一方、先週の米国3指標はS&P500指数▼3.63%安、ダウ▼3.71%安、ナスダック▼4.26%安、とそれぞれ8月以来の週間下落幅と大きく反落し、3指数とも200日移動平均線を割り込みました。
特に心配なのは、指数の下げはもちろんですが、個別銘柄を見ると、それ以上に異変が感じられた点です。いつもそれほど下げない優良株が大きく下落したり、また敏感株や、何か悪材料でもでた銘柄は暴落とも言えるほど異常な下げ方となっていました。このような雰囲気は8~9月に恐怖指数が急伸して相場暴落した頃以来と思います。
一例としては小売株は13日に最も大きく下がったセクターでした。たしかに13日に発表された米小売統計が悪かった事に加え(前月比+0.1%の緩慢な伸び)、決算を発表した大手百貨店株が失望されて下落したことはあります。しかし、決算を発表していない他の小売株や、唯一小売統計が好調であったはずのネット通販業種にも下げが及び、また小売と関係のない値動き敏感なIT株も、何ら材料のない中で大きく下がるものが見られました。投資家マインドが急激に悪化した表れと感じます。
その上、13日(金)のパリで起きた同時多発テロはまだ金融市場は織り込んでおらず、今週は週初からフランス株下落、ユーロ売りが連想されるところです。
予想外に強い推移が続いている日本株ですが、今週はいったんの反落を予想するところです。