日常に溶け込むコンテンツとスマホ普及で業績拡大を期待
まず同社のコンテンツは生活密着型なので利便性の高いスマホとの相性がいいことが強みの一つです。月間利用者数は5000万人、その70%がスマホ経由で利用しています。
また、スマホの普及で事業拡大が見込まれます。日本国内のスマホ普及率は53.5%。これからスマホ世代が増えること、スマホ世代が家庭を持ち料理を作る機会が増えることを考えても、事業拡大が見込まれます。
「特売情報」の課金サービスがスタートしました。これは、「クックパッド」上で近所のスーパーや食料品店の特売情報を閲覧することができるサービスで、郵便番号からスーパーが検索できたり、特売情報のメール配信サービスを受け取ることができます。主力商品を1店舗当たり月5,000円としおり、特売情報の優先表示、小売店が商品の魅力をアピールできるなどの集客サポート、店頭販促物を登録小売店に提供します。月5000円~という取り入れやすさと新聞折り込みチラシに対する価格優位性、店長レベルで可能な値段設定は魅力的です。インターネット普及によって新たな集客源の確保が必要とされているなかで、「特売情報」のような集客媒体のニーズは高まっていくことが予想されます。小売店間で「特売情報」の有用性が認知されていけば、新聞の折り込みチラシに代わる販促手法になりえ、収益のポテンシャルは高いと思います。
同社は国内の他、海外でもM&Aを駆使して現地レシピサイトを傘下に収めるなどグローバル展開を進め、海外ののべ月間利用者数は2015年3月末で1,170万人を達成しています。
スペイン語サイト(利用者数760万人)、インドネシア語圏サイト(同180万人)、英語サイト(同100万人)、そして、2015年1月にはアラビア語レシピサービスを子会社化しグローバルな展開をしています。
国内においては、「クックパッド」ののべ月間利用者数は順調に推移し、2015年3月末時点で5,251万人に達しました。プレミアム会員数も推移し160万人を突破。前回の投稿では150万人だったので、3ヶ月で10万人増加したということになります。また月間利用者数の約70%がスマートフォン・タブレットからの利用者ということもあり、スマホ広告売上が堅調です。
(当第一四半期より国際会計基準を採用したため単純に比較できませんが、)2015年12月期上半期の業績は売上が65.3%増の61億7500万円、営業利益が59.8%増の16億3800万円、純利益が87.1%増の18億4100万円となりました。第1四半期と比較すると売上の伸び率は若干低くなっていますが、営業利益、純利益の伸び率は大きくなっています。