自動車電装化とスマホの高品質化の波に乗る
2015年3月期通期の業績は、大幅増益となりました。
売上高が9.4%増の7486億1400万円、営業利益が87.6%増の535億3400万円、経常利益が105.0%増の575億9400万円、そして純利益が142.7%増の347億3900万円、配当が5円から15円に増配と、予想を上回り、大幅増収増益増配の結果となりました。
主力の電子部品事業では、スマートフォンにおける光学式手ぶれ補正機能(OIS)など高機能化に伴いカメラ用アクチュエーターの需要が旺盛で堅調に推移しています。また海外では中国メーカーによる低価格機種の需要喚起によって売上が伸びました。自動車市場では、エレクトロニクス化に対応したセンサーや車載モジュール製品、通信モジュールなども堅調に推移しています。米国での高級自動車の需要増が電子部品・モジュールの売上を拡大しました。その結果、当事業の売上は14.8%の増加となりました。
また車載情報機器事業においても、北米及び中国における新車販売が好調を持続したことに加え、米国における後方確認システム標準装着の法制化など、ドライブの安心・安全性向上のための自動車と連動した車載情報機器への需要が増し、2.7%の売上増となりました。
2016年通期の見通しは、売上高が2.5%増の7670億円、営業利益が1.8%増の545億円、経常利益が5.4%減の545億円、当期純利益が5.1%増の365億円とし、配当は、5円増の20円に増配する方針です。
今後のスマートフォン市場の拡大や車載情報機器の必要性の高まりを考えると、更なる成長が期待できると思います。
同社においては、SIMロック解除義務化に伴うSIM関連銘柄、生体センサーにおける予防医療分野にも注目したいところです。