不採算事業の損失処理を終え、海外での事業拡大で過去最高益を期待
2015年第1-3四半期までの業績は、売上が1.8%増の2160億730万円、営業利益が14.9%増の147億7000万円、経常利益が12.1%増の160億300万円、当期純利益は、104億9200万円となりました。
前年同期は防衛省との取引で過大請求があったとして違約金などの見積額220億円を特別損失に計上したことで52億円の赤字を計上しましたが、今期は特別損失がほとんどなくなりました。本業は好調で営業、経常利益ともに2ケタの増益率となりました。
業績をもっとも牽引したのは、北米での計測機器事業です。北米の他、国内および欧州・中国では堅調な推移でしたが、インドでは(液体分離装置)の売上が好調でした。その結果売り上げは、6.3%増の1310億500万円となりました。
医用機器は減益となりましたが、医用機器事業では、測定速度10倍に向上させたX線解析装置や治療時間短縮負担軽くする血管撮影システムなどの発売が成長の手掛かりとなりそうです。
通期予想については、売上が1.5%増の3120億円、営業利益が8.2%増の260億円、経常利益が0.8%増の250億円、そして純利益が59.4%増の155億円と純利益は過去最高の見通しです。
航空事業での損失処理が終わり、化学や製薬の研究開発向けの計測機器が海外中心に拡大し、主力の計測機器事業が海外で伸び、米国や中国、インドでの販売が増え、また為替の円安も追い風になって収益を押し上げるといえます。