鉄道保守の最大手、「路線本部」なる部署も
*4月24日追記
鉄道の保守が主力で派手さはありませんが、10~12月期は首都直下型地震対策工事などで受注高が830億円(+17億円)と好調でした。
第3四半期時点で、通期業績に対する営業利益の進捗率が50.9%と前年(42.3%)を上回っています。
昨年は4月25日に業績の上方修正を発表していますので、今年もそろそろ…と期待しております。
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■注目銘柄
┗東鉄工業(1835)
鉄道の保守でトップ。昭和18年に旧国鉄の輸送力確保の為に設立された、東京鐵道工業が前身。東日本旅客鉄道(JR東日本)色が強く、取締役はJR東日本出身者が半数を占めます。
4月12日にJR神田駅~秋葉原駅間において、架線を支える支柱が線路内に倒れ、電車の運行が停止。東京の大動脈「山手線・京浜東北線」が9時間以上不通となり、41万人に影響が出る事故が発生しました。
山手線はおよそ3分間隔で運行しており、あわや大事故になるところでした。国の運輸安全委員会は14日、転覆や脱線につながりかねない「重大インシデント」と認定しました。
JR東日本では事故を受けて、管内で支柱が設置されているおよそ5万カ所すべての緊急点検を始めました。
点検や撤去作業などを担うのは、JR東日本系の東鉄工業と考えられます。同社には、線路メンテナンスに特化した「路線本部」なる事業部門がある為です。
今後老朽化した鉄道設備を更新する機運が高まることは必至で、JR東日本が設備投資計画を積み増す可能性もあります。
16年3月期の業績拡大期待から、5月11日の本決算に向けて、堅調な推移が期待できそうです。
小野山 功