明日にも利下げは有り得る
12月にRBAのスティーブンス総裁が、豪ドルは0.75まで下落するというコメントを出しました。ここまで口先介入をする国は珍しいのですが、オーストラリアは中央銀行総裁を始め、副総裁、首相とトップクラスの要人が平気で口先介入を行うアグレッシブな国です。
そして、実際に行動に出る為、彼らの発言で毎回相場も変動します。それに加え、原油安や鉄鉱石価格の急落でオーストラリアの収入は減少し、最近では銅価格の急落もあり、豪ドルの下落が正当化されています。
年初にある米銀の2015年の推奨トレードは、豪ドル売り。そして、ターゲットは0.78となっていましたが、既に0.78を達成してしまいました。
そして、上記のような事象があったことから、市場は今年RBAは50bpの引き下げをすると見込んでいます。
2年前にはインフレ懸念のあったオーストラリアも、日本と同じく原油安によりそのようなことはなくなったからです。
公表されている事前予想は、政策金利の変更はなく2.5%据え置きとなっていますが、先週末から徐々に利下げ方向へと傾いている模様です。そして、既に利下げもほとんど織り込まれているようです。
29日から2日間、0.078以下に入ってから売り込まれるものの、切り返しが非常に早くなっています。これは、利下げを見越して売り込んだ投資家が、利益確定を行っている際に良く見られる値動きです。
こういったことから、仮に明日利下げが行われたとしても、下落は限定的となり、0.79付近まで上昇する可能性の方が高いのではないでしょうか。