今回は、「日経マネー」の大口克人編集長です。
藤本
まずは、日経マネーの概要について、教えて下さい。
大口
個人向けの金融情報誌で、月刊です。1985年10月創刊ですので、既に28年の歴史を持つ日本最古のマネー誌になります。
藤本
他のマネー誌との違いは?
大口
長い歴史を持つこともさることながら、親会社である日本経済新聞社とも人的・コンテンツ的な交流を持ち、日本経済新聞出版社やラジオ日経、日経CNBCなどグループ会社とも協業しながら“一緒に作っている”ところが最大の違いでしょう。読者対象が中・上級とされているのも違いの一つです。
またアベノミクス以降はやはり日本株を中心とした投資ものが多くなってはいますが、他誌ではほぼ見ることのない「なでしこ銘柄」(女性活用企業の成長力に焦点)、「プチ農業」(食料品の自給で生活費を軽減)、「読者1万人調査」など、投資だけに限らない幅広い企画を掲載しているのもポイントです。
見た目的には「他誌に比べて地味」と言われることが多く、それも違いといえば違いなのですが、これは「落ち着きがある」とも言えます。長年の信頼や伝統を裏切らないよう、一見地味ではあっても誠実に、間違いが少ないように作っています。
藤本
失礼かもしれませんが、編集部を(芸能人、動物、国、モノ、何でもOKです)何かに例えると?
大口
それぞれに特技、得意分野を持った人たちの集まりですので、「梁山泊」といった所でしょうか。昨年は女性部員が多かったので雰囲気も柔らかい感じでしたが、今年は一気に男性化が進んだので「アパッチ野球軍」(←古い)といった感じもあります。
藤本
日経マネー編集部の2014年の抱負は?
大口
2014年は簡単に先が読めない波乱相場になると思いますので、その中で「負けない投資家」「相場に長く居続けたいと思う投資家」の手助けができるといいなと思います。また、NISAが始まりますので、「投資は怖い」「何をすればいいのか分からない」と思っている初心者の皆さんにも、「いや、全然怖い世界ではないんですよ」ということを伝えていきたいですね。
藤本
12月21日発売号の内容を少し教えていただけますでしょうか?
大口
第一特集は「2014年、波乱相場を大予測」。元経企庁長官の堺屋太一さん、元厚労相の舛添要一さんを始め、多くの識者に14年予想を聞いています。金融のプロ30人に聞く
日経平均予想なども見どころです。一方、NISAも始まりますので、個人の長期投資に向いた投資信託は何かというのを第二特集の「1億人の投信大賞」で明らかにしています。第三特集は今話題の相続。しかも「誰もが知っておきたい相続の落とし穴」ですので、自分には関係ないと思わず、チェックして欲しいと思います。
藤本
個人投資家におすすめの書籍は?
大口
初心者向けの株式投資の入門書では、他ならぬ藤本さんの『39連勝男が教える これからはじめる株入門』が実用的だと思いましたので、1月号の書評コーナーでも紹介させて戴きました。類書では『稼ぐ! ロジカル株投資』(太田忠著、さくら舎)も、初心者が必ず疑問に思うであろうことにきちんと答えを出しており、良書だと思いました。
全くマネーと関係ないのですが、私はマンガ読みでもあるのでそちらでも個人的注目作品を挙げておきますと、やはり何と言っても『刻刻』(堀尾省太著)、『テラフォーマーズ』(作:貴家悠、画:橘賢一)ということになるでしょう。優待投資で大人気の桐谷広人さんとは時々『今日からヒットマン』(むとうひろし)の話をしてますけどね。
藤本
藤本の書籍を「よいしょ」していただき、ありがとうございます。
最後に編集長から何か一言お願いします。
大口
本誌以外にムック(例えば『桐谷広人さんが教える株主優待ガイド』)、書籍(澤上篤人さんの『本物の株価上昇の波が来たぞ!』など)も多数出版していますが、一方でメールマガジンも発行していますので、ご覧戴ければ幸いです。
今回のポイント
・日経マネーは、中・上級者向けで、落ち着きがあるマネー誌
・「負けない投資家」「相場に長く居続けたいと思う投資家」になりたい方は、日経マネーを買おう!!
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