明日の株式相場に向けて=買い場到来か、ここでの選択肢と個別戦略
きょう(3日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比1778円安の5万6279円と続急落。ある程度は予想された高値波乱というべきだが、想定よりも強烈な雪崩に見舞われた。日経平均は前週末2月27日に5万8850円で史上最高値をつけたが、名実ともに3月相場入りとなった週明け2日の取引で、寄り付き早々バランスを崩し下値模索の展開に移行。きょうは後場に入っても先物主導で下げが止まらず、結局昨年4月以来となる下落幅を記録した。前日と合算して2500円を上回る下げで、急斜面を派手に転がった格好となっている。前週の当欄で、投資作戦として「機会損失を恐れず、今はあえてリスクを取らないという選択肢も一つの立派な方針である」としたが、待機組にとっては思惑通りに大きなチャンスが巡ってきた。ただし、今はまだ本当の悪材料が把握できていない意味もある。欲張らず分散して買い下がるスタンスが望ましい。波乱の背景は言うまでもなく米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃で、中東情勢の悪化が投資マネーのリスク回避姿勢をもたらした。しかし、これまでの核協議のプロセスでトランプ米政権が軍事的なアクションを起こすことは、ある程度織り込まれていた。「遠くの戦争は買い」という相場格言もあり、一時的にショック安があっても、そこは買い場となっているケースが多いが、果たして今回はどうか。
ホルムズ海峡の閉鎖に伴う原油価格の高騰も予想されたところだが、厄介なことに今はリスクオフの円高という鉄壁のセオリーが利かず、むしろ円安方向に振れていることから、コストプッシュ型のインフレ圧力を警戒しなければならない。いわゆる国内で忘れられていたスタグフレーション懸念が再び甦る。そして、この中東情勢の裏側に何か別の思惑が隠れている可能性もある。トランプ大統領はエプスタイン問題などもあって、この戦争をむしろ長引かせた方がよいと考えているフシはないのか。そういった穿った見方が生じるほどトランプ氏の舵取りには不安定さが伴う。
東京市場に目を移すと、日経平均はテクニカル的に25日移動平均線がポイントとなっている。年初からの上昇相場で調整局面は何度かあったが、基本的に25日線が強力なサポートラインとして機能してきたからだ。直近では5万5900円どころに位置しているが、そこを下限と見れば、今は買い出動していい場面である。ただし、きょうの大陰線は注意を促すシグナルとしてそれなりのインパクトがある。下抜けた際は75日移動平均線が次のセーフティーネットとして意識されることになるが、現状は下値メドとするにはカイ離が大きすぎる。とりあえずは25日線を視野に入れつつ買いを入れ、仮にそこを下抜けたら、投下した資金はそのままにいったん動きを止めて行方を見守る、という算段で臨むのが妥当である。
もっとも、これは総論的な意味合いが強く、指数連動性の高い大型株に当てはまるセオリーである。局地的にはこういう環境でも全体指数に関係なくパフォーマンスを上げる別次元の銘柄は存在する。仮に全体相場の上昇トレンドが崩壊しても、過剰流動性が消失するまでにはタイムラグがあり、個別銘柄がすべてフリーズするわけではない。やや語弊があるが昔で言うところの仕手系材料株、良く言えばファンダメンタルズにこだわらないテーマ株に元気印の銘柄が散見される。
あくまで短期的な視点であることが前提だが、テーマとしては防衛・有事という大きな流れがあって、その支流にある材料株が順繰りに買われている。いわゆる隠れテーマというもので、例えばレーザー周辺銘柄に動兆が著しい。QDレーザ<6613.T>、オキサイド<6521.T>、シグマ光機<7713.T>など。いずれも上ヒゲを形成しているが暴落相場における赤札銘柄であり、今後も波状的な買いが向かう可能性を考慮しておきたい。次にタンカー関連。きょうは共栄タンカー<9130.T>がストップ高を演じ、明海グループ<9115.T>も一時値幅制限いっぱいに買われる場面があった。時価総額は大きいが、相対的に出遅れている飯野海運<9119.T>、NSユナイテッド海運<9110.T>などにも目を配っておきたい。このほか、軍事的用途でニーズがある高出力マイクロ波に関連する銘柄としてマイクロ波化学<9227.T>は荒い値動きながら人気化素地を有している。これ以外では、フィジカルAIに絡むテクノフレックス<3449.T>、水晶振動子のリバーエレテック<6666.T>なども挙げておきたい。
あすのスケジュールでは、3月の日銀当座預金増減見込みが朝方取引開始前に開示されるほか、後場取引時間中に2月の消費動向調査を内閣府が公表する。海外では2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)、2月の中国非製造業PMI、2月のレーティングドッグ中国製造業PMI、2月のレーティングドック中国非製造業PMIが開示。欧州では1月のユーロ圏失業率にマーケットの関心が高いほか、ポーランド中銀が政策金利を決定する。米国では2月のADP全米雇用リポート、2月のISMサービス業景況感指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)などが予定される。なお、個別では半導体設計大手のブロードコム<AVGO>の決算発表が注目されそうだ。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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