「経済指標目白押し、4つの窓を埋めやすい」

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最新投稿日時:2012/10/01 08:43 - 「「経済指標目白押し、4つの窓を埋めやすい」」(黒岩泰)

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「経済指標目白押し、4つの窓を埋めやすい」

著者:黒岩泰
投稿:2012/10/01 08:43

「経済指標目白押し、4つの窓を埋めやすい」

 先週末の米国株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は48.84ドル安の13437.13、ナスダック総合指数は20.37ポイント安の3116.23となった。主要経済指標を受けて軟調スタートとなったものの、スペインの銀行ストレステストの資本必要額が想定の範囲内であったことから、市場には買い安心感が台頭。主要株価指数は下げ渋る展開となった。また、シカゴ日経平均先物(円建て)は8860円。大証終値と比べて10円安の水準で取引を終了している。したがって本日の東京株式相場はもみ合い相場からのスタートを想定。先週末の終値付近で寄り付くと思われる。

 本日から名実ともに下期相場入り。9月末までのヘンテコリンな需給からは脱し、また新たな枠組みからのスタートとなる。新規資金が入りやすい需給環境といえ、それが一時的な相場の下支え役となりそうだ。

 しかし、スペインを取り巻く情勢や、中国をはじめとした主要国の景気の先行き不透明感は拭えない。今週は主要経済指標の発表が目白押しとなっており、週初はそれへの警戒感も高まりそうだ。本日は先陣を切って日銀短観、そして中国PMI、夜には米ISM製造業景気指数が発表される。

 日銀短観に関しては、大企業製造業の景況感指数(DI)がマイナス4と、前回よりも3ポイント悪化する見通し。中国PMIは前回の49.2から49.8に持ち直す見通しだが、依然、好不況の分かれ目である50を下回る水準。強気の評価へとはつながらないだろう。そして米ISM製造業景気指数だが、これも予想が49.7であり、50を若干下回る見通しとなっている。いずれの指標も調査方法は“アンケート”であり、担当者ベースでの企業の景況感を反映するもの。世界的に企業が「ちょっと景気が悪い」と思っているのであり、それが指数として表れているのである。景気というのは「コックリさん」みたいなもので、参加者の心理が実際の動きを左右することが多い。潜在意識が実体経済を支配しているということであり、それが景気後退の呼び水となる可能性が高いのだ。その点を踏まえて今後の経済指標を注視することにしたい。

 なお、「窓・壁・軸理論」においては依然として軸は下向き。下方の4つの窓を埋めやすい状態にあり、短期的には4段目の窓下限(8448.54円)までの下落余地があると考えたい。相場の急速な下ブレには注意が必要ということだ。
黒岩泰
株式アナリスト
配信元: 達人の予想

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