午後:債券サマリー 先物は小幅続伸、日銀の早期追加利上げへの警戒感残る
19日の債券市場で、先物中心限月12月限は小幅続伸。日銀の早期利上げ観測の後退が買い安心感につながったものの、警戒感は依然として残っていることから上値は重かった。
日銀の植田和男総裁は前日午前の講演で「金融緩和の度合いの調整を実際にどのようなタイミングで進めていくかは、あくまで先行きの経済・物価・金融情勢次第」との見解を示し、午後の記者会見では「経済・物価が足元で見通し通りに進捗し、2026年度までの見通し期間後半の見通しが実現する確度がある程度高まるという自信が得られれば次のステップに移る」などと述べた。12月会合での利上げについて踏み込んだ発言がなかったことから国内債には買いが入りやすく、債券先物は午前10時30分すぎに一時142円97銭まで上伸した。ただ、植田総裁は利上げについて否定していないほか、一段と円安が進めば日銀が利上げを前倒しする可能性があることから積極的に上値を追う展開にはならず。日経平均株価が反発したことも重荷となり、先物は午後に値を消す場面があった。なお、この日は流動性供給入札(対象:残存期間5年超15.5年以下)が実施され、応札倍率は3.39倍と前回の2.52倍を上回ったが特に材料視されなかった。
先物12月限の終値は、前日比4銭高の142円89銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.010%低下の1.060%で推移している。
出所:MINKABU PRESS
日銀の植田和男総裁は前日午前の講演で「金融緩和の度合いの調整を実際にどのようなタイミングで進めていくかは、あくまで先行きの経済・物価・金融情勢次第」との見解を示し、午後の記者会見では「経済・物価が足元で見通し通りに進捗し、2026年度までの見通し期間後半の見通しが実現する確度がある程度高まるという自信が得られれば次のステップに移る」などと述べた。12月会合での利上げについて踏み込んだ発言がなかったことから国内債には買いが入りやすく、債券先物は午前10時30分すぎに一時142円97銭まで上伸した。ただ、植田総裁は利上げについて否定していないほか、一段と円安が進めば日銀が利上げを前倒しする可能性があることから積極的に上値を追う展開にはならず。日経平均株価が反発したことも重荷となり、先物は午後に値を消す場面があった。なお、この日は流動性供給入札(対象:残存期間5年超15.5年以下)が実施され、応札倍率は3.39倍と前回の2.52倍を上回ったが特に材料視されなかった。
先物12月限の終値は、前日比4銭高の142円89銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.010%低下の1.060%で推移している。
出所:MINKABU PRESS
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