ドル高進行、ユーロドルは一時１．０４台に下落 ドル円は１５６円台前半＝ロンドン為替概況

ドル高進行、ユーロドルは一時１．０４台に下落　ドル円は１５６円台前半＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場では、ドル高が進行している。ドル円は東京市場で156円台乗せとなったあと、ロンドン序盤にかけて155.50台まで反落。しかし、その後再び買われて高値を156.24近辺に伸ばしている。この時間帯はユーロやポンドに売り圧力が広がっている。ユーロドルは1.05台半ばから一時1.0497近辺まで下値を広げた。ポンドドルも1.27手前水準から1.2630付近まで下押しされている。トランプトレードによるドル買いが定着しているようだ。加えて、この日は欧州通貨安の面も指摘される。ユーロ円は164円台半ばから一時163円台後半へと下落。ポンド円も197円台後半から197.10付近まで下落した。昨日はナーゲル独連銀総裁がトランプ政策でドイツのＧＤＰが１％押し下げられる恐れと述べた。きょうはデギンドスＥＣＢ副総裁が、インフレ率が目標に向けて低下、金融政策も１２月や来年１月以降もそれに応じて調整されるとの見方を示している。また、最近のニュースはインフレに関しては良いが、経済指標はそれほど良くないとしている。

　ドル円は156円付近で取引されている。東京朝方の155.35近辺を安値に買いが継続している。東京昼前には156円台に乗せている。しかし、ロンドン朝方にかけては155.70付近まで反落。ロンドン時間に入るとユーロドルの下落などとともにドル買い圧力が再燃、高値を156.24近辺まで広げている。調整の動きを交えながら根強い上昇を見せている。

　ユーロドルは1.05台前半での取引。東京朝方の1.0569近辺を高値に、終日売り圧力を受けている。ロンドン時間に入ると1.05台半ばから一時1.05台割れまで下落。安値を1.0497近辺に広げた。ユーロ円は東京昼前に164.67近辺まで高値を伸ばしたあとは、売りに転じている。ロンドン市場では163.81近辺まで安値を広げた。対ポンドでは売買が交錯し方向性は示していない。トランプトレードでドルが買われる一方、ＥＣＢの追加利下げ観測がユーロ売り圧力になっている。

　ポンドドルは1.26台半ばでの取引。東京朝方の1.2716近辺を高値に、ユーロドルとともに売られている。ロンドン時間には1.2680-90レベルから下抜けし、安値を1.2630近辺まで広げた。ポンド円は東京市場で買われるも、198円では上値を抑えらえた。ロンドン時間には売りが強まり、安値を197.09近辺まで広げている。ユーロとともに売られ、欧州通貨売りの格好となっている。ユーロポンドは0.83台前半での狭いレンジで揉み合い。　

minkabu PRESS編集部 松木秀明