ドル円、１５２円台に伸び悩む＝ＮＹ為替序盤

　きょうのドル円はＮＹ時間にかけて戻り売りに押されており１５２円台に伸び悩んでいる。東京時間には前日の衆院選を受けて円安が加速し、１５３円台後半まで上昇していた。さすがに高値警戒感が出ている模様。

　衆院選の結果は自公の与党で過半数割れとなった。市場でも与党の苦戦が伝わっていたが、想定以上の敗北なった印象。衆院選を受けて政権維持には連立の枠組み拡大が必要となる。一部からは、その場合、財政支出が増加し、日銀の金融政策の見通しを複雑にする可能性があるとの指摘も出ている。

　市場は１２月か来年１月の利上げを予想しているが、今週の日銀決定会合では不安定な政治情勢を受けた潜在的な財政リスクを理由に、植田総裁が利上げに慎重姿勢を強めるかどうかが注目される。

　来週の米大統領選を巡ってドル円はさらにリバウンド相場を加速させるとの見方も出ている。今度はドル高がドル円を押し上げると見ているようだ。減税と高関税を好むトランプ氏が大統領に選出されれば、ドル高とのシナリオから、今月に入ってドルは急騰。ドルは買われ過ぎの領域に入っているものの、選挙後にもうしばらく、現行のドル高が続く可能性があるとの指摘も出ている。

　なお、日本時間２３時のＮＹカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。

28日（月）
現行付近にはなし

USD/JPY　152.65　EUR/JPY　165.19
GBP/JPY　198.28　AUD/JPY　100.89

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美