ＦＲＢによる年内の利下げはあと１回に留まるとの見方も

　一部からは、米経済の力強さと根強いインフレによって、ＦＲＢによる年内の利下げはあと１回に留まるとの見通しが出ている。市場は年内計０．５０％ポイントの利下げをなお織り込んでいるが、経済の底堅い基調やインフレの根強さなどを考慮すると、それは少し高過ぎるように感じると指摘した。

　市場は先週の米雇用統計前に年内計０．７５％ポイントの利下げを見込んでいたが、米雇用統計後にそれは調整されている。その調整は妥当だが、それでも市場の利下げ観測は行き過ぎているという。

　先週の米雇用統計で相当な力強さが示され、ＦＲＢの関心は再びインフレに向いている。インフレが目標に達しない可能性を懸念する必要があるだけでなく、それがＦＲＢの反応関数をどう変化させるのかも注視しなくてはならないと続けた。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美