アクセル Research Memo(4):2024年3月期は遊技機向け半導体需要の拡大により連続2ケタ増収増益を達成

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最新投稿日時:2024/08/15 16:34 - 「アクセル Research Memo(4):2024年3月期は遊技機向け半導体需要の拡大により連続2ケタ増収増益を達成」(フィスコ)

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アクセル Research Memo(4):2024年3月期は遊技機向け半導体需要の拡大により連続2ケタ増収増益を達成

配信元:フィスコ
投稿:2024/08/15 16:34
*16:34JST アクセル Research Memo(4):2024年3月期は遊技機向け半導体需要の拡大により連続2ケタ増収増益を達成 ■アクセル<6730>の業績動向

1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の連結業績は売上高で前期比21.4%増の17,570百万円、営業利益で同50.3%増の2,426百万円、経常利益で同35.1%増の2,449百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同30.9%増の1,771百万円と3期連続の2ケタ増収増益となり、期初計画に対して大きく上回って着地した。売上高は11期ぶりに過去最高を更新し、営業利益は10期ぶりに20億円台に回復したことになる。同社推計による遊技機(パチンコ・パチスロ)販売台数が、スマートパチスロのヒットにより前期の158万台から161万台に増加したほかリユース率の低下もあって、収益柱となるG-LSIの販売数量が前期の約51万個から約64万個と25%増加し、平均単価も販売ミックス変化等により1割強上昇したことが増収増益要因となった。また、期初計画に対しても保守的に見ていた遊技機販売台数(150万台)が想定を上回ったことが上振れ要因となった。

売上原価率は販売ミックスの変化等により、前期の68.6%から68.1%に低下し、売上総利益は同23.1%増の5,597百万円となった。販管費は同240百万円増加の3,171百万円となった。このうち研究開発費は同27百万円増の1,579百万円と微増にとどまったが、その他販売管理費が同213百万円増加の1,592百万円となった。AI事業の認知向上を図るためのテレビCM実施により第4四半期に積極的な広告宣伝費を投下したことや、業績連動賞与の支給に伴う人件費の増加が主な増加要因となった。また、営業外収支が前期比169百万円悪化したが、主には前期に114百万円を計上した助成金収入※が無くなったこと等による。

※国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の公募事業「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発/研究開発項目(1)革新的AIエッジコンピューティング技術の開発」に採択され、「完全自動運転に向けたシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発」について、東京大学、埼玉大学、(株)ティアフォーと2018年以降共同開発してきたプロジェクトが2023年3月期で終了した。


ちなみに、2014年3月期の業績は売上高で11,035百万円、営業利益で2,067百万円となっており、遊技機の販売台数は同社推計で360万台、G-LSIの販売数量は142万個であった。市場規模並びにG-LSIの販売数量は10年間で半分以下の水準まで落ち込んだにもかかわらず売上高、営業利益ともに上回った要因は、遊技機向けでメモリモジュールなどその他の半導体需要を取り込み、遊技機1台当たりの売上高拡大に成功したためだ。遊技機向け半導体の売上高推移を見ると、G-LSIは10年前と比較して6割強の水準まで低下したが、その他半導体が6倍に成長し過去最高売上を更新する原動力となった。同社は今後も遊技機市場の縮小が続いたとしても新たな半導体需要等を取り込むことで、遊技機市場向けビジネスにおいて安定収益を獲得していく方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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