ディーエムソリュ Research Memo(4):DM発送代行サービスは安定、フルフィルメントサービスは急拡大

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最新投稿日時:2024/06/26 15:04 - 「ディーエムソリュ Research Memo(4):DM発送代行サービスは安定、フルフィルメントサービスは急拡大」(フィスコ)

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ディーエムソリュ Research Memo(4):DM発送代行サービスは安定、フルフィルメントサービスは急拡大

配信元:フィスコ
投稿:2024/06/26 15:04
*15:04JST ディーエムソリュ Research Memo(4):DM発送代行サービスは安定、フルフィルメントサービスは急拡大 ■ディーエムソリューションズ<6549>の事業概要

2. ダイレクトメール事業
(1) DM発送代行サービス
DM発送代行サービスでは、本社を含む全国6つの営業拠点と5ヶ所のメールセンターにおいてDMやゆうメールの発送代行をしている。DM・ゆうメールの企画からデザイン、印刷、封入・封緘、配送業者への引き渡しまで、どのような段階からでもどのような組み合わせでも、顧客の望む最適なソリューションをワンストップで提供することができる。また、自社内にクリエイティブ室やメールセンター、ロジスティクスセンターを有しているため、従来、広告代理店、デザイン会社、印刷会社、封入・封緘作業会社、配送業者など様々な会社に別々に発注しなければならなかった作業を、同社内で一括管理することができる。このため、工程間のやりとりによるタイムロスや中間マージンの排除、さらにはスケールメリットによる発送料金の抑制などの点で、顧客にとって非常にメリットの大きいサービスといえる。こうしたメリットを求めて、大手上場企業や有名大学をはじめ多くの顧客が利用しているため、同社の取引社数や取引案件数は毎年着実に伸びている。

ダイレクトメールは古い広告手法と思われがちだが、実在性や保存性、一覧性の点でTVCMやインターネット広告を上回る強みがあると言われている。特に成長著しいネット通販(EC)業界において、サイトでのコミュニケーションに紙のカタログを組み合わせる動きはすでに一般化している。また、エンドユーザーへの訴求効果に関しては、開封率の高さなどインターネット広告にない効果が顧客から評価されており、同社においてもゆうメールなどの商業DMや非商業定期発送物などの取り扱い増加につながっている。ところで、ダイレクトメール事業では90人の営業を擁する強力な営業体制を強みとするが、成長するには固定費を積み上げる必要があり、効率的とは言いがたい。そこで同社は、Webを通じて顧客を獲得するため、「セルマーケ」と「DM WEB」という2つのWeb集客サイトを開発した。「セルマーケ」は安価な価格設定で「印刷+発送代行」を提供、「DM WEB」は「セルマーケ」で応じられないサイズや仕様にも対応、顧客の要望に沿った注文が可能となっている。Webによる集客は好評で、「セルマーケ」、「DM WEB」経由の新規受注が3割近くになるなど安定した受注を支えているうえ、手の空いた人員を新規開拓や新サービスの開発など事業拡大に振り向けるなど生産性向上にもつながっている。

(2) フルフィルメントサービス
新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)を経てなおEC市場が拡大、宅配便など小型貨物の流通増加が止まらない。このため同社は、DM発送代行サービスのノウハウを生かし、西東京エリアに4ヶ所のフルフィルメントセンターを展開、EC事業者向けに、ECサイトの構築、Web集客支援から商品の受発注、決済在庫管理、梱包作業、発送、カスタマーサービスなどEC物流業務のすべてをワンストップで代行するフルフィルメントサービスを提供している。こうしたフルフィルメントのブランドサイトとして、同社はEC事業特化型物流代行サービス「ウルロジ」も運営している。特徴は、オンラインで完結する作業、各サイズ一律の低価格設定、顧客満足につながる配送品質の3点である。また、WMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)により、顧客はオンラインで出荷指示や在庫確認を行うことができ、業務負荷の軽減やEC運営の機動力確保につながっている。Amazonや楽天など利用中のECモールやカートとのシステム連携も可能である。同社の発送代行のノウハウを生かして、梱包材・作業・配送費込みで60サイズ730円、80サイズ820円という各サイズ全国一律の低価格を標準設定しており、顧客は物流費を削減することができる。さらに、顧客満足の向上を目的に、越境ECや受注代行、カスタマーサポートなどのサービスの拡充や、立体型自動ロボット「Omni Sorter」の導入による作業の効率化・高速化など、継続して機能の向上を図っている。

2024年1月、「ウルロジ」は、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」と業務提携した。「Makuake」は国内最大級の購入型クラウドファンディングのプラットフォームで、まだ世の中に出ていない新しい商品やサービスを、サポーターとなる消費者がいち早く購入して応援する仕組みである。しかし、「Makuake」で商品やサービスを販売する実行者※1のなかには消費者に直接届けることが初めての個人や、ごく小規模なチームのためリターン※2の提供まで十分に取り組むことができない企業が少なくないことから、リターン提供までの在庫~ハンドリング~配送といった場面で一括支援のニーズが非常に強かった。これが「ウルロジ」と「Makuake」がサービス連携した理由で、これによりリターン配送を一括で行うための強力な支援が可能となった。「ウルロジ」では、実行者がサービスを利用しやすいよう「Makuake」向けに専用特別プランを用意しており、全国一律の料金(沖縄離島は別途)、保管料最大3ヶ月間無料、「Makuake」に関連していることが一目でわかる専用シールの無料提供などが含まれている。これで実行者は、配送コストを削減し効率的にリターンを配送することが可能となるうえ、リターンを気にすることなく、創造的な活動や製品開発に集中することができるようになった。同社にとっても、フルフィルメントセンターの稼働を引き上げるだけでなく、実行者が成長したのちも直営ECのフルフィルメントを確保しやすくなるというメリットがある。このように、フルフィルメントサービスに限らず、同社は常にサービス領域の拡大を図っている。

※1 実行者:クラウドファンディングを実行する事業者。
※2 リターン:クラウドファンディングに対して消費者が得られる商品やサービスなどの返礼。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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