今週は、17～18日の日銀金融政策決定会合を通過すれば、戻りを試す動きも

先週は、米株式はインフレピークアウト期待で上昇するものの、週末の日経平均は急激な円高で反落

先週の予測では、連休明けの先週の動きは、米国の経済指標の動向でインフレのピークアウトが確認できるかどうかが注目になるとしました。特に12日の米12月消費者物価指数を待つことになりました。

連休明けの日経平均は、26000円台で始まると予想されましたが、円安が継続しなければ26000円台では上値の重い展開になるとしました。
結果的にNYダウは、インフレのピークアウト期待から米株式は上昇を続け12日（木）の12月消費者物価指数でインフレ減速が確認され、ＮＹダウは3日続伸、ナスダックは5日続伸となりました。しかし、長期金利の低下によってドルが売られ、この日の円は128円台後半まで下げました。

連休明け10日（火）の日経平均は、前週末のＮＹダウの△700ドルの上昇を受け、△201円の26175円と4日ぶりに26000円台を回復し、11日（水）も米国株の上昇を受けて、一時△304円の26479円まで上昇し、終値は△270円の26446円でした。12日（木）は、米国ではインフレピークアウト期待で長期金利が低下し、円が131円台半ばまで買われ、日経平均は26547円まで上昇するものの、上値重く△3円の26449円で引けました。半年ぶりに5日続伸となったものの、円高基調で日経平均の上値は重い展開でした。

週末13日（金）は、前日の米国市場で12月消費者物価指数の結果を受けて、インフレ減速の確認がなされ、来月初めのＦＯＭＣでは、利上げ幅0.25％の見通しから、ドルが売られ円が一時128.89円の高値をつけ、これを受けて日経平均は、前場は▲358円の26090円の安値をつけました。ファーストリテイリング1銘柄で▲217円押し下げていますが、全体では▲330円の26119円でした。高値は26547円で安値は26090円となりました。
先週、分析していましたが、円が下放れとなっており、下値確認の動きとなる可能性があります。

13日（金）の米国市場は、引き続きインフレ指標の鈍化を受けた利上げ減速期待が支援となり、ミシガン大学の1年先期待インフレ率が低下したことで、1月31日～2月1日のＦＯＭＣでの利上げ幅縮小見通しが続きました。ＮＹダウは△112ドル、ナスダックは△78Pと6日続伸となりました。しかし、為替は1ドル＝127円後半の円高となったことで、シカゴ日経先物は▲290円の25790円でした。

今週は、17～18日の日銀金融政策決定会合を通過すれば、戻りを試す動きも

今週は、17～18日に開催される日銀金融政策決定会合が注目となります。ここで12月に続いて大規模金融政策の修正があれば、円高がさらに進んで株式市場の重荷になる可能性があります。週末の米国での127.49円までのドル売り・円買いで先に織り込んでしまっていれば、週前半の日経平均は安定性を保つ動きとなりますが、その後は26000円水準での押し目買いとなりそうです。

日経平均は、半導体関連の上昇に支えられていますが、円高が進めば限界があります。今、半導体関連が上昇しているのは、ナスダックが1年近い調整を経て昨年10月13日の安値10088Pと12月28日の安値10207Pで2点底を打っての戻りになっているからです。ただし、本格的な戻りになるためには、現時点では200日移動平均線の11700Pぐらいを上にぬける必要があります。

又、米国市場のインフレ鈍化には景気後退懸念が生まれますので、ＮＹダウの上昇もそろそろ上値が重くなるところです。為替は日米金利差の縮小から「ドル安・円高」の流れが続く可能性があり、そうなると上値は限定的となります。

(指標)日経平均

先週の動き

先週は、ＮＹダウの上昇に連動し、26000円台での上値の重い展開になるとしました。但し、円安基調に戻らなければ26700円水準は目先のフシとしました。
ＮＹダウの上昇に連動して、連休明けの10日（火）は△201円の26175円、11日（水）は△270円の26446円、12日（木）は、26547円まで上昇して、△3円の26449円で引けました。週末13日（金）は、前日の米国の12月消費者物価指数がインフレ減速を示したことで、ドルが売られ長期金利が下がって、1ドル＝128円台後半と大幅な円高となり、日経平均はファーストリテイリングの1銘柄で▲217円押し下げ、全体では▲330円の26119円で引けました。結局、先週は26547円まで上昇し、週末に26090円の安値をつけました。

今週の見通し

先週末の為替は、今週17～18日の日銀金融政策決定会合で大規模緩和修正の思惑から、1ドル＝127.49円までの円高となり、引け値は127.88円でした。今回の決定会合が12月に続いて政策修正がある場合は円高によって株式市場は下値を探る展開になる可能性もありますが、半導体関連がしっかりしてきたことで下支えが期待できます。

(指標)NYダウ

先週の動き

先週始めは、前週の1月6日（金）の雇用統計を受けての△700ドルの33630ドルの一服感から▲112ドルの33517ドルと反落し、その後はインフレピークアウト期待で10日（火）は△186ドル、11日（水）は△268ドル、12日（木）は△216ドルと3日続伸となりました。週末の13日（金）は、ミシガン大学発表の1年先のインフレ率が3ヶ月連続で低下したことで2月のＦＯＭＣでの利上げ縮小見通しが続き、ＮＹダウは△112ドルと4日続伸となりました。

今週の見通し

米国市場は、インフレのピークアウト確認の動きとなって、ハイテク株中心に上昇し、ＮＹダウも引っ張られる形になっています。特に半導体を構成するＳＯＸ指数が足元で上昇し、米金利の低下期待も先高感を支えています。このまま半導体セクターが上昇すればＮＹダウももう少し上昇するところですが、目先は12月13日の34712ドルの高値に接近しています。ここを一気にぬけることができれば、昨年4月21日の35492ドルが次の目標となります。

(指標)ドル/円

先週の動き

為替は、週半ばまでは、132円台でしたが、12日の米12月消費者物価指数を受けて、インフレピークアウト期待が強まり、この日は一気に132.49円から128.89円までドルが売られました。さらに週末の13日（金）は、ミシガン大学発表の1年先のインフレ率が3ヶ月連続で低下したことで、1ドル＝127.49円まで下げ、引け値は127.88円の円高となりました。

今週の見通し

今週は、17～18日の日銀金融政策決定会合で昨年12月に続き金融緩和の修正を行うとの見方が広がっています。週前半までは円が強含む動きとなりそうです。その後はドルの下値固めの動きとなりそうです。

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