■エレマテック<2715>の中長期の成長戦略
4. 自動車ビジネスの拡充
(1) 自動車のモジュールビジネス拡大
スマートミラー用ガラスASSY(スマートミラー用ガラスへのフィルム貼合)は、中国無錫工場のガラス/フィルム貼合工程を活用する。中国系メーカーのガラス商材を発掘・提案しコストダウンに貢献する。輻射熱ヒーターASSYでは、電気容量の不足を防ぐため「新しい/安全なヒーターシステム」の搭載を進める。技術部との連携により、ロボットを用いた製造及び検査工程の自動化を提案していく。耐火シートASSYは、 バッテリーの発火・延焼対策として需要が拡大するなか、国内外の不燃材料を用い、アッセンブリを行い客先へ納入する。
(2) 海外OEM/Tier1の攻略
欧州展示会へ積極的に参加した。2021年の展示品は、自社工場を活用する製品ではスマートミラー用ガラスASSY、メーター液晶ボンディング(液晶メーター/前面板への透明樹脂貼合)、HUD(Head-Up Display)部材(熱対策、軽量化部材)が挙げられる。日系有力商材としては、加飾部品(光透過フィルム)、3D映像デモ機、温調カップホルダーを展示した。
成果として、既に欧州Tier1の口座を獲得したが、今後はHUDや内装関連商材を中心としたスペックイン活動を強化する。またEV用漏電対策部材の試作を受注済みだが、新規参入EVメーカーに対しても既存ビジネスを横展開する。
5. SDGsへの取り組み
(1) 事業活動を通じた持続可能な社会への貢献
同社では、以下のような事業活動によって持続可能な社会へ貢献している。
・交通事故のない社会の実現
事故要因低減商材の拡販:HUDやドライブレコーダー等、交通事故要因の低減に寄与する 部材の拡販に注力する。
・環境に配慮した部材の納入
ゲーム機用キャリングケース量産開始:ペットポトル等の廃材を利用したリサイクル樹脂を使用したゲーム機コントローラー用キャリングケースを上市済み。
・クリーンエネルギー関連部材の納入
PHEV(プラグインハイブリッド車)/EV関連商材の拡販:パイロヒューズ等、PHEV/EV関連商材の拡販に注力する。
(2) 重要課題(マテリアリティ)と取り組み施策
同社が取り組む重要課題は次の通りとなっている。
・安心安全な社会の実現
交通事故のない社会の実現に向けて、ドライブレコーダーの企画開発及び部材の拡販に努める。
適切な医療環境の整備に当たっては、医療機器部材の納入によって貢献する。
・環境負荷の低減と循環型社会の実現
環境に配慮した部材として、植物由来原料を使用した梱包材を納入している。
クリーンエネルギー関連の部材はPHEV・EV車向けの部材を納入している。
リサイクル活動を推進する。
品質、環境マネジメントシステムを実践している。
・多様性を尊重し、成長し合う組織づくり
人権の尊重、研修制度の拡充、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の推進、働き方改革に取り組む。
・すべてのステークホルダーから信頼されるガバナンス体制の構築
ガバナンス体制及びコンプライアンス体制の整備、強化に努める。
6. 中期業績予想
中期の業績計画として、同社は毎年期初に、ローリング方式による当該年度と2年後の業績予想を開示している。2023年3月期の開始に当たっては、当期業績予想とともに2025年3月期において、売上高2,550億円、経常利益106億円を目指す中期予想を公表している。ただし、前述のように進行中の2023年3月期の経常利益が109億円と予想されていることから、この中期業績予想が前倒しで達成される可能性は高いが、現時点では修正は行われていない。弊社では、今期決算が発表される2024年春ころには新しい計画目標が発表される可能性が高いと見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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4. 自動車ビジネスの拡充
(1) 自動車のモジュールビジネス拡大
スマートミラー用ガラスASSY(スマートミラー用ガラスへのフィルム貼合)は、中国無錫工場のガラス/フィルム貼合工程を活用する。中国系メーカーのガラス商材を発掘・提案しコストダウンに貢献する。輻射熱ヒーターASSYでは、電気容量の不足を防ぐため「新しい/安全なヒーターシステム」の搭載を進める。技術部との連携により、ロボットを用いた製造及び検査工程の自動化を提案していく。耐火シートASSYは、 バッテリーの発火・延焼対策として需要が拡大するなか、国内外の不燃材料を用い、アッセンブリを行い客先へ納入する。
(2) 海外OEM/Tier1の攻略
欧州展示会へ積極的に参加した。2021年の展示品は、自社工場を活用する製品ではスマートミラー用ガラスASSY、メーター液晶ボンディング(液晶メーター/前面板への透明樹脂貼合)、HUD(Head-Up Display)部材(熱対策、軽量化部材)が挙げられる。日系有力商材としては、加飾部品(光透過フィルム)、3D映像デモ機、温調カップホルダーを展示した。
成果として、既に欧州Tier1の口座を獲得したが、今後はHUDや内装関連商材を中心としたスペックイン活動を強化する。またEV用漏電対策部材の試作を受注済みだが、新規参入EVメーカーに対しても既存ビジネスを横展開する。
5. SDGsへの取り組み
(1) 事業活動を通じた持続可能な社会への貢献
同社では、以下のような事業活動によって持続可能な社会へ貢献している。
・交通事故のない社会の実現
事故要因低減商材の拡販:HUDやドライブレコーダー等、交通事故要因の低減に寄与する 部材の拡販に注力する。
・環境に配慮した部材の納入
ゲーム機用キャリングケース量産開始:ペットポトル等の廃材を利用したリサイクル樹脂を使用したゲーム機コントローラー用キャリングケースを上市済み。
・クリーンエネルギー関連部材の納入
PHEV(プラグインハイブリッド車)/EV関連商材の拡販:パイロヒューズ等、PHEV/EV関連商材の拡販に注力する。
(2) 重要課題(マテリアリティ)と取り組み施策
同社が取り組む重要課題は次の通りとなっている。
・安心安全な社会の実現
交通事故のない社会の実現に向けて、ドライブレコーダーの企画開発及び部材の拡販に努める。
適切な医療環境の整備に当たっては、医療機器部材の納入によって貢献する。
・環境負荷の低減と循環型社会の実現
環境に配慮した部材として、植物由来原料を使用した梱包材を納入している。
クリーンエネルギー関連の部材はPHEV・EV車向けの部材を納入している。
リサイクル活動を推進する。
品質、環境マネジメントシステムを実践している。
・多様性を尊重し、成長し合う組織づくり
人権の尊重、研修制度の拡充、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の推進、働き方改革に取り組む。
・すべてのステークホルダーから信頼されるガバナンス体制の構築
ガバナンス体制及びコンプライアンス体制の整備、強化に努める。
6. 中期業績予想
中期の業績計画として、同社は毎年期初に、ローリング方式による当該年度と2年後の業績予想を開示している。2023年3月期の開始に当たっては、当期業績予想とともに2025年3月期において、売上高2,550億円、経常利益106億円を目指す中期予想を公表している。ただし、前述のように進行中の2023年3月期の経常利益が109億円と予想されていることから、この中期業績予想が前倒しで達成される可能性は高いが、現時点では修正は行われていない。弊社では、今期決算が発表される2024年春ころには新しい計画目標が発表される可能性が高いと見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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