【IRアナリストレポート】日進工具(6157)

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最新投稿日時:2022/08/09 17:24 - 「【IRアナリストレポート】日進工具(6157)」(みんかぶ株式コラム)

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【IRアナリストレポート】日進工具(6157)

著者:鈴木 行生
投稿:2022/08/09 17:24

~超硬小径エンドミルで業界No.1、新開発センターで市場開拓を加速~

・1Qの業績はやや低調であった。部品不足による自動車生産の影響が出ている。この傾向は2Qも続こう。半導体や電子部品の需要拡大はあるものの、今期の業績は横ばい圏にとどまるとみられる。原材料高のコストアップも加わってくる。製品価格への転嫁については、国内はマーケットの状況を見ながら、海外は円安効果を踏まえて検討されよう。

・5軸マシニングセンタ用3枚刃ボールエンドミルの新製品で、「NS Connect(コネクト)」というスマホによるWebサイトとの連動を開始した。加工条件や加工事例を手軽に見ることができる。今後広がりが出てこよう。この新製品(MSBSH330-5X)は、2021年の超モノづくり部品大賞「機械・ロボット部品賞」を受賞した。

・開発面では、コーティングにおける「無限プレミアムPlus」の応用範囲を広げていく。「無限プレミアムPlus」を高硬度材に活用したロングネックラジアスエンドミル(MHRSH430RSF)を発売した。こうした新製品を逐次リリースしていく。

・工場では、小集団活動「オレンジFC活動」が成果を上げている。全員参加で持ち場ごとに改善を提案し実行していく。段取りの効率化など、ここにきて貢献が顕著で、生産性の向上とコスト低減に結びついている。

・米国デトロイトの営業拠点は活動を開始し、今期中には現地で在庫センター機能も持たせる予定である。これまで海外売上高に占める米国の比率は6%と低かったが、医療機器分野を主力として、精密加工の需要拡大が見込める。今後数年で大きく伸びよう。

・2020年3月に本格稼働した新開発センター(投資額13億円)は、先進的な免震・制震構造を取り入れたオールラウンドの免震構造である。実際、最近の地震で、その効果を如何なく発揮している。次の工場新設の時には、この技術がフルに活かされよう。

・後藤社長の経営哲学は、利益率重視で規模は追わない。顧客が新製品の加工方法を開発している段階から関わっていく。目標とする売上高経常利益率20%は既に超えているが、需要が好転すれば、業績向上に弾みがついてこよう。グローバルな競争力は高まっている。ニッチな市場での高収益に引き続き注目したい。

目 次
1.特色 超硬小径エンドミルで業界トップ
2.強み 一貫した集中と差異化で攻める
3.中期経営戦略 ユニークな精密・微細加工技術で内外の新市場を開拓
4.当面の業績 需要回復のばらつきや原材料高から業績はやや伸び悩み
5.企業評価 競争力を強化し、早晩高収益を加速

日進工具 <6157>
企業レーティング
株価
(2022年8月9日)
1212円
時価総額 303億円
(25百万株)
PBR 1.89倍
ROE 8.9%
PER 21.0倍
配当利回り 1.9%
総資産 17549百万円
純資産 16195百万円
自己資本比率 91.1%
BPS 641.8円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2015.3 7402 1481 1534 973 39.0 10.0
2016.3 8382 1914 1954 1342 53.7 12.5
2017.3 8825 2013 2026 1420 56.8 20.0
2018.3 9767 2685 2733 1903 76.1 22.5
2019.3 10476 2879 2894 1970 78.8 22.5
2020.3 9531 2219 2231 1545 61.8 22.5
2021.3 8100 1512 1712 1214 48.6 17.5
2022.3 9524 2111 2156 1522 60.9 22.5
2023.3(予) 9690 2110 2120 1440 57.8 22.5
2024.3(予) 10500 2300 2300 1560 62.7 25.0

(2022.6ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2014年10月に1:2、2017年1月に1:2、2021年4月に1:2の株式分割を実施。2016.3期以前のEPS、配当は修正ベース。2017.3期は2部上場記念配(5円)、2018.3期は1部上場記念配(5円)を含む。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/niltusinnkougu202208.pdf
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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