チャートは上方の窓を埋める売りのパターン
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 96.69 ドル安の 33794.66、ナスダック総合指数は 214.07 ポイント安の 13537.94 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 26420 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はやや軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
昨日の日経平均は買い一巡後に伸び悩む形。上方の窓を一部埋めたことで、ちょっとした達成感が漂っている。「窓理論」では上方の窓を埋める「法則2の売り」のパターン。戻り売りの好機であり、目先は下値を試す展開が予想される。本日は軟調スタートとなり、とりあえず「理論通りの動き」ということになるのだろう。
投資家が判断しなくてはならないのは、「相場がどれくらい弱いのか」ということだ。ひとまず上方の窓の一部を残すことで、これが「潜在的な売り圧力の大きさ」を示唆する。極端な弱さではないが、「一定程度の売り圧力はある」という見方だ。将来的に下落スピードが加速する可能性を残しており、引き続き注意が必要となる。
注目のロシア・ウクライナの停戦協議は、「人道回廊」を設置することで合意した。とりあえず市民を逃がし、それから戦闘を再開するというものだ。どれくらい実効性があるか分からないが、ロシア側としては「無差別殺人の批判を避ける」という意味合いがあるのだろう。
ただ、ウクライナ側の抵抗は思いのほか大きく、ロシアが完全降伏を強要するには至りそうもない。いわゆる「戦争の長期化」が起こる可能性が高く、それが経済にダメージを与えるだろう。そして一番、心配なのが業を煮やしたプーチン大統領が、大量破壊兵器に手を染める可能性があることだ。フランスのマクロン大統領は、「最悪の状況が訪れる」としており警戒感を強めている。彼はプーチン氏と電話会談しているだけに、そのリアリティを肌で感じているのだろう。いずれにしてもチャートはかなり危ない形。「急落の可能性を含んだもの」になっている。
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