下方ブレイクの可能性が高い
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 622.24 ドル安の 34312.03、ナスダック総合指数は 407.38 ポイント安の 13716.72 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 26890 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。引き続き下値を試すものと思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、下方の窓を下ひげで埋める形。短期的な調整一巡感が漂っているものの、「下の窓を先に埋めた」ということで「相場の弱さ」が光っている。本日は軟調スタートとなることで、下値支持帯としての下方の窓の役割が消滅。改めて軸の傾き(下向き)を意識させられる展開となりそうだ。
もちろん米株安の原因となっているのが、ウクライナ情勢の悪化。バイデン大統領は「数日中に侵攻すると思う」としており、市場では再びリスク回避の動きが強まっている。経済指標の悪化も米株安の要因になっているが、やはりウクライナ危機がメインの悪材料として意識されそうだ。
日経平均は窓を空けて下落することで、弱気形状が一段と鮮明になりそうだ。「窓・壁・軸理論」では、新たなファンダメンタルズの壁③(割高の壁)が出現することで、軸の傾きが一段と鮮明に。下方のテクニカルの壁も消滅する可能性があり、投資家は注意が必要な局面となっている。売り一巡後に切り返せば何の問題はないが、基本的にはこのまま下方ブレイクする可能性が高いだろう。終値ベースで窓空けが確定すれば、即座に「売り転換」せざるを得なくなる。足元の上昇は「やっぱりアヤ戻しだったのね」という話となり、相場はそのツケを払うことになるだろう。リバウンドを期待した投資家たちの投げが、再び出てくるということだ。投資家は現時点で「買いポジション」を維持するものの、弱気形状を確認したあとは、即座に「売り転換」しなければならない。
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