今週の新興市場では、週初からこれまで賑わっていた銘柄を中心に売りがかさみ、マザーズ指数は大きく下落してのスタートとなった。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の持株売却が取り沙汰された米テスラなど、個人投資家の注目度が高い国内外企業に不安材料が出てきて、センチメントが悪化したとみられる。その後も国内外の株式相場を睨みさえない展開が続いたが、下値では押し目買い意欲が根強かったほか、週末になると好決算の時価総額上位銘柄が急伸してマザーズ指数を押し上げた。なお、週間の騰落率は、日経平均が-0.0%であったのに対して、マザーズ指数は-1.3%、日経ジャスダック平均は-0.3%だった。
個別では、時価総額上位のJMDC<4483>が週間で6.8%安、JTOWER<4485>が同13.0%安となった。決算内容そのものは好印象だったが、事前の期待が高かっただけに想定内と受け止められたようだ。メルカリ<4385>も同2.4%安と軟調。また、売買代金上位は値動きの荒さが目立ち、電気自動車(EV)関連として賑わっていた日本電解<5759>などが大きく下落。INCLUSIVE<7078>やグローバルウェイ<3936>は5割前後の大幅安となった。一方、GMOフィナンシャルゲート<4051>は同18.1%高、Appier Group<4180>は同19.9%高と大きく上昇。ともに好決算で週末急伸した。アスタリスク<6522>は上値追いの動きが続き、週間の売買代金・上昇率の両方でマザーズトップとなった。ジャスダック主力では、決算発表のワークマン<7564>が同2.0%安。ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>も同5.8%安と軟調で、出前館<2484>は年初来安値更新が続いた。一方、フェローテックHD<6890>などが堅調で、フルヤ金属<7826>は大きく上昇。東京貴宝<7597>などが週間のジャスダック上昇率上位に顔を出した。IPOでは、東証2部上場の日本調理機<2961>が公開価格近辺での穏当な初値形成となった。
来週の新興市場では、決算発表一巡に伴い値幅の大きい中小型株物色が強まることも期待されるが、マザーズ指数は現行レンジでのもち合いが続くとみておきたい。今回の決算は出遅れていた有力テック株の見直しにつながったが、発表一巡でこうした動きも減り、短期の値幅取りを狙った小型材料株物色の盛り上がりだけでは指数を押し上げにくいだろう。インフレ懸念がくすぶる米国では実質金利の低下などを背景にハイテク株がなお堅調だが、やはり金利動向を注視しておきたいところ。
今週末発表の決算では、業績上方修正のフェローテックやブシロード<7803>、株式分割実施のENECHANGE<4169>などが好材料視されているようだ。また、来週は11月15日にココペリ<4167>、INC、ジモティー<7082>、リベロ<9245>などが決算発表を予定している。提携発表を機に動意付いたINC、9月の上場後早々に強気の投資判断が観測されたリベロなどが注目されそうだ。
IPO関連では、11月18日にGRCS<9250>、19日にAB&Company<9251>がともにマザーズへ新規上場する。企業リスク管理のGRCSは公開規模に荷もたれ感がないものの、美容室チェーンのAB&Cは公開規模がマザーズIPOとしてはやや大きい。なお、今週は後払い決済サービスのネットプロテクションズHD<7383>(12月15日、東証1部)など3社の新規上場が発表されている。
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個別では、時価総額上位のJMDC<4483>が週間で6.8%安、JTOWER<4485>が同13.0%安となった。決算内容そのものは好印象だったが、事前の期待が高かっただけに想定内と受け止められたようだ。メルカリ<4385>も同2.4%安と軟調。また、売買代金上位は値動きの荒さが目立ち、電気自動車(EV)関連として賑わっていた日本電解<5759>などが大きく下落。INCLUSIVE<7078>やグローバルウェイ<3936>は5割前後の大幅安となった。一方、GMOフィナンシャルゲート<4051>は同18.1%高、Appier Group<4180>は同19.9%高と大きく上昇。ともに好決算で週末急伸した。アスタリスク<6522>は上値追いの動きが続き、週間の売買代金・上昇率の両方でマザーズトップとなった。ジャスダック主力では、決算発表のワークマン<7564>が同2.0%安。ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>も同5.8%安と軟調で、出前館<2484>は年初来安値更新が続いた。一方、フェローテックHD<6890>などが堅調で、フルヤ金属<7826>は大きく上昇。東京貴宝<7597>などが週間のジャスダック上昇率上位に顔を出した。IPOでは、東証2部上場の日本調理機<2961>が公開価格近辺での穏当な初値形成となった。
来週の新興市場では、決算発表一巡に伴い値幅の大きい中小型株物色が強まることも期待されるが、マザーズ指数は現行レンジでのもち合いが続くとみておきたい。今回の決算は出遅れていた有力テック株の見直しにつながったが、発表一巡でこうした動きも減り、短期の値幅取りを狙った小型材料株物色の盛り上がりだけでは指数を押し上げにくいだろう。インフレ懸念がくすぶる米国では実質金利の低下などを背景にハイテク株がなお堅調だが、やはり金利動向を注視しておきたいところ。
今週末発表の決算では、業績上方修正のフェローテックやブシロード<7803>、株式分割実施のENECHANGE<4169>などが好材料視されているようだ。また、来週は11月15日にココペリ<4167>、INC、ジモティー<7082>、リベロ<9245>などが決算発表を予定している。提携発表を機に動意付いたINC、9月の上場後早々に強気の投資判断が観測されたリベロなどが注目されそうだ。
IPO関連では、11月18日にGRCS<9250>、19日にAB&Company<9251>がともにマザーズへ新規上場する。企業リスク管理のGRCSは公開規模に荷もたれ感がないものの、美容室チェーンのAB&Cは公開規模がマザーズIPOとしてはやや大きい。なお、今週は後払い決済サービスのネットプロテクションズHD<7383>(12月15日、東証1部)など3社の新規上場が発表されている。
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関連銘柄
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