先高感強まる 軸上向きを意識
昨日の米国株式相場は小幅安。ダウ工業株 30 種平均は 39.11 ドル安の 35360.73、ナスダック総合指数は 6.65 ポイント安の 15259.23 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28090 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺から始まると思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、大陽線が出現。売り一巡後に切り返す動きとなり、ジワジワと上昇幅を拡大。上値を試す動きとなっている。
目標としていた上方の窓を突破し、先高観が強まる展開。「軸上向き」を意識させるような展開となっており、さらに上値を試しやすい状況となっている。本日はもみ合いスタートが予想されるものの、その後は上方の壁にチャレンジする流れになりそうだ。
本日から名実ともに9月相場入りとなり、新規資金も入りやすい。東証一部の売買代金も 3兆円台に乗せており、やや盛り上がってきたようにもみえる。その要因といえるのが、いわゆる「政策期待」だろう。菅首相は総裁選の争点はずしのために、党役員人事の刷新を示唆。岸田氏に敗北することを恐れ、今月中旬にも解散、総裁選の先送りに出るとみられている。それが政策論争の加速、期待を生み、株価を押し上げている印象だ。ただ、自民党若手議員からは「菅首相では戦えない」という意見も出ており、政局の混乱は避けられそうもない。「コロナ対策を優先すべき」「党利党略に固執するべきではない」という意見もあり、世論を巻き込んで、流れは二転三転しそうだ。株価はそういった「不透明感」を嫌気し、失速する可能性は十分にある。
このような状況下、投資家はチャートの「強気形状」を信じ、「買いポジション」を維持するしかない。上方のファンダメンタルズの壁を越えてしまえば、大きな上昇余地が出てくる。とりあえずそういった流れに期待するしかない。
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