午後：債券サマリー 先物は続伸、４０年債入札は無難に通過

　２７日の債券市場で、先物中心限月６月限は５日続伸。一時１５１円５９銭まで上伸したが、米経済指標の発表を控えて一段と買い上がる勢いには乏しかった。

　欧州中央銀行（ＥＣＢ）のパネッタ専務理事が国債などの資産購入の縮小について「正当化できない」と述べたことなどを背景に、２６日の欧州市場で長期金利が低下したことが追い風。同日の米長期金利は小幅上昇したが、このところ低下基調にあった反動との見方から国内債への影響は特にみられなかった。今晩に発表される米４月耐久財受注や米１～３月期実質国内総生産（ＧＤＰ）改定値を見極めたいとして模様眺めムードが広がりやすかったが、４０年債入札を無難に通過したことが投資家心理を下支え。前回の入札に比べて発行額が約１０００億円増額されたにも関わらず、応札倍率が前回と同じ２．８０倍となったことで需要の底堅さが意識された。

　先物６月限月の終値は前日比６銭高の１５１円５８銭となった。現物債市場で１０年債の利回りは、前日と比べ横ばいの０．０７０％だった。

出所：MINKABU PRESS