高値圏での売り圧力は大きい
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 153.07 ドル安の 32862.30、ナスダック総合指数は 409.03 ポイント安の 13116.17 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29765 円付近での推移。したがって本日の日経平均は、軟調スタートが予想される。200 円程度の下落から始まるだろう。
昨日の日経平均は後場に入ってから急速に伸び悩む形。ローソク足では長い上ひげが出現しており、上値の重さを示している。日銀金融政策決定会合の内容がフライング気味に報じられており、それを嫌気した格好。窓空け上昇は確保したものの、高値圏での売り圧力の大きさを示唆している。
「窓・ひげ理論」では「上方にひげ・下方に窓」という位置関係。上昇トレンドは維持しているものの、短期的にはこの窓を埋めやすくなっている。焦点となるのは、下方の窓下限(29984.97 円)で調整一巡感が出るか否か――。これを明確に割り込むと、株価は再び調整局面へと移行してしまう。
日銀金融政策決定会合に関しては、特にサプライズは生じないだろう。すでに昨日の時点で観測記事が出ており、恐らくそれに沿った内容になると思われる。
この重要イベントを通過してしまえば、再び買い安心感が強まる公算が大きい。改めて上値を試す可能性が高いのだ。あとは米長期金利の動向。足元、年 1.7%台に上昇しており、市場はかなり警戒している。投資家は「強気姿勢」を維持したまま、下方の窓との攻防を見極める局面となる。