景気敏感株や出遅れ株へステージチェンジ
本日の日経平均は 49.14 円高の 29766.97 円で取引を終了した。朝方から堅調スタートとなり、その後はもみ合い相場。上昇幅は限定的であり、投資家の気迷いムードがうかがえる。今週は金融政策決定ウィーク。日米で中央銀行の金融政策の発表があり、投資家が固唾を飲んで見守っている。そういった警戒感がありながらも、ワクチン普及による経済回復への期待感が台頭。これらの強弱感が拮抗しているイメージだ。
日経平均は強気形状へと転じ、そして順調な戻り相場を演出している。短期的には上方の窓(29996.39 円―30044.43 円)までの戻り余地があり、それを試しに行く流れとなりそうだ。ここまでは既定路線と言えるだろう。
足元で米長期金利が年 1.6%台に上昇しているが、市場の警戒感はそれほど強くはない。依然として低水準であることに加え、足元の株価下落によって強い調整一巡感が出ている。確かに週末にかけて警戒感が強まる可能性はあるが、株価はそれを「すでに織り込んだ」イメージ。逆にこういったイベントを通過すれば、アク抜け感から株価が上昇する可能性が高い。投資家は上方向を想定しながら、買いポジションを持ち続けなければならない。
本日、上昇の目立ったセクターは、海運、空運、銀行業など。これら経済正常化への期待感の高まりが前提となっており、株価の持続性を示唆するものでもある。ハイテクから景気敏感株へ、先駆した銘柄から出遅れ株へ――そういったステージチェンジが行われている可能性があり、投資家もそれについて行くしかないだろう。東京では早くも桜が開花。陽気もだんだん良くなっており、投資家の気持ちも徐々に浮かれてくることになりそうだ。感染者の下げ止まり、リバウンドは怖いものがあるものの、投資家は相場の動く方向に素直について行くしかない。
<マーケット・ストーリー>
完全にピンチを脱した。春の陽気とともに子供たちを乗せたビニール塊は上昇。周囲には桜もチラホラ咲き始め、意気揚々といった感じとなっている。このまま気温の上昇とともに、高度を上げることになるのだろうか・・・。