チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
ネクステージ <3186> 【 2+→2+】
「3Qのみでは2Qの赤字から大幅営業増益に転じる(速報)」
2日、20/11期3Q累計(12-8月)決算を発表。上期を中心に新型コロナ影響を強く受けた結果、3Q累計の営業利益は前年同期比24.3%減の37.1億円となった。ただし、2Qの▲1.2億円の営業赤字を底に、3Qの営業利益は同2.2倍の35.3億円と大幅増益となり3Qのみで増益に転じた。新型コロナ禍で大きく落ち込んだ既存店来店客数の回復、オークション相場の回復等が業績急回復に寄与したとみられる。通期営業利益計画30億円に対し3Q累計で124%を遂行。既に計画は超過達成も同社は20/11期計画は据え置いた。新型コロナ感染状況や経済環境の変化等の不確実性を考慮したためとした。なお、3Qに総合店を2店舗、既存店に併設して買取専門店を3店舗オープンした。
予想ROE:12.4% PBR:3.1倍、来期予想PER:14.6倍、来期予想EPS成長率:65%株価(10/9終値):1,477円
Fモデルによる理論株価:1,134円(10月5日by高田悟)
インテリックス <8940> 【 2→2+】
「今は保有資産を評価すべき」
1Q決算は増収減益で着地。リノヴェックスマンションの販売件数が283件から334件への増加したことによる。しかし、価格低下の影響もあり粗利率が12.3%から10.9%へ低下し、あわせてリノヴェックスマンション以外の売上も低迷したことにより利益は大幅減少となった(経常利益以下は赤字)。引き続き外部環境に左右され利益回復は緩慢とみるが、資産は収益を生んでおり減損可能性が低いにも拘らずPBR0.4倍台と評価が低すぎる。販売用不動産と有形固定資産のみで300億円程度の価値があるが時価総額40億円超と現預金(48億円)と変わらない評価である(負債は266億円)。よって、割安感が強く投資評価を「2+」へ変更する。
予想ROE:4.4% PBR:0.5倍、来期予想PER:8.4倍、来期予想EPS成長率:16%株価(10/9終値): 517円
Fモデルによる理論株価:269円(10月9日by山方秀之)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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